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第119話 琥珀と五月雨
琥珀と五月雨は激しく愛し合って脱力感でグッタリしている。
「メイ、俺、死んだ?」
「あはは、生きてるよ。愛してる。」
優しく抱き寄せられても動けない。身体から五月雨のものが流れ出して来る。
「たくさんもらったみたい。
まだ、溢れてくるよ。」
「ごめん。」
感極まってゴムも付けずに中に出してしまった。快楽に溺れる。
風呂に入って五月雨に洗われる。身体中点検された。
「琥珀の引き締まった身体がいい。少し筋肉がついて来た。」
その身体を余すところなく味わうのが楽しい。
「や、あ、メイ、また気持ちよくなっちゃうよ。」
「痛くないのか?」
「うん、もう慣れた。入れて欲しくなる。」
「琥珀がそんな事言うなんて。」
「メイが開発したんだ。」
この頃の琥珀は、後ろに入れられる事に快感を拾い始めた。風呂の鏡に映る五月雨に愛撫されてまた、情欲の火が付く。
大きなタオルに包まれて優しく身体を拭かれる。真っ白なシーツに覆われた五月雨のベッドはいつも気持ちがいい。
いつのまにか二人は熟睡していた。
朝の光に琥珀が目覚める。
身じろぎすると五月雨が目を開けた。
端正な顔が目の前にある。
琥珀は目覚めるたびに感動する。
「先生。」
「もう先生じゃないよ。」
抱かれて目覚める最高に幸せな朝のひと時。
「メイ、昨日はすごかったね。
激しかったから起きられない。」
「ああ、ごめんよ。琥珀を抱き潰したか?」
「メイ、二人でタトゥーを入れよう。」
「まだ、その話は生きてるのか?」
「うん、タイジが詳しそうだ。聞いてみよう。」
「二人の秘密じゃなかったのか。」
「タイジなら、口は固いよ。」
「おいで、僕の可愛い人。」
どんなのを入れようか。気持ちがそっちに向いている琥珀は、五月雨の腕に抱かれながら上の空だった。
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