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第183話 初めて

 犬を家に送ってまた,車に乗った。 「聡、どこに行くの?」 「うん、いい所。 オレも初めて行くんだけど。」 そう言って少し走った。国道沿いのモーテルに入った。  駐車スペースから直接、部屋に入れるらしい。 『バリハイ』という部屋に入った。海が近いせいか、南国っぽいリゾート感のあるモーテル。車を降りると目の前に小さいプライベートプールがある。手前に部屋に入るための装置があった。  金を入れると鍵が出てくるシステムらしい。 「俺、金持ってるよ。いくら?」 「一万円だって。時間がわからないけど。」 一万円札を入れると、鍵が転がり出て来た。  プールの手前に見えているゲートに鍵を差し込んだ。一歩中に入ると茅葺き屋根のコテージだった。 「すごい!さすが,バリっぽい。」  肩を抱き寄せられてキスした。 背の高いタカヨシに包み込まれるように抱かれて、タカヨシの顔に見惚れた。タカヨシは素敵だ。 「さっきまで固い話で疲れたよ。聡はどう?」 「うん早く二人になりたかった。思念だけの存在は愛し合えないね。キスも出来ない。」 「オレ、こういう所初めてだ。 ラブホっていうんだろう。」 「俺もだよ。一緒に風呂に入ろう。」 椰子の葉を編んで作ったような屋根のバスルームに行ってみる。熱いくちづけを交わす。 「二人になりたかった。」  聡が可愛くなってる。 (やっぱり、オレがネコってやつ?)  お互いにぎこちないけど、夢中になった。 服を脱がせるのももどかしく抱き合う。もう覚えたタカヨシの身体。筋肉の形。黒いビキニブリーフがオシャレなタカヨシの下着を脱がせる。  ギンギンになった昂りがすごい勢いで飛び出した。 「ずるいぞ、おまえも見せろよ。」 タカヨシにジーンズごと、引き下げられた。 「聡のも元気だ。エロいなぁ。」 手にボディソープを泡立ててお互いの昂りを扱く。 「やあ、イッちゃうよ。」 身体をピッタリ合わせて抱き合った。 「うん、ふうん、あ、気持ちいい。 もっと一つになりたい。」 「可愛い事言うなあ。 ホントに入れちゃうぞ。」 「いいよ、覚悟して来た。」

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