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第235話 ピアスの場所

 ドキドキしながら天下劇場に行った。 花園飛鳥のステージがある日を調べて、前売り券とか、席とかを予約する。ボスに話を通してもらったので前の席だった。かぶりつき、って言う所。  天女のような羽衣をまとった花園飛鳥が優雅に踊りながら現れた。 「すごい、綺麗。人間じゃないみたい。」 しばらく踊って、ファンの声援がすごい。客はおじさんばかりに見える。中に若い人やお年寄りもチラホラ。女性もわずかだが見に来ている。 「飛鳥ちゃん!」 野太い声の声援が飛ぶ。  少しずつ、羽衣を脱いで下に落としていくのが少しもいやらしくない。薄い布を何枚も重ねて身に付けている衣装が一枚一枚脱ぎ捨てられて、その度に声がかかる。常連なのか、絶妙のタイミングだ。  肩が露わになった。胸の膨らみが見えて来た。乳房の全部ではない。焦ったいような、期待させる踊りに目が離せない。  サッと胸の薄衣を取った。 綺麗な形の乳房。その頂点を隠すレースの蝶を取るとピンクの粒にピアスが付いている。乳首をサーキュラーバーベルが飾っている。綺麗な指で摘んで引っ張って見せる。 「あ、痛そう!」 サブが思わず声を上げる。気づいた飛鳥がにっこり微笑んでこちらを見た。  挑発するように腰を振って腰の周りをかろうじて覆っていた最後の布を振り落とした。  Tバックを付けている。乳首を隠していたのとお揃いの少し大きめの蝶が前を隠している。  レースで出来た透ける生地でひらひらと動く蝶。腰に紐で固定されているらしい。  後ろを向いてかがんでお尻に食い込んでいるTバックの紐を見せる。それしか隠せる物がないのを客席に見せる。  ギリギリで見えない。刈り込んだ陰毛が透けて見えている。  客に拾わせた羽衣を広げさせて腰を下ろす。 客は得意そうに、名誉ある仕事のようにうやうやしく静々と布を広げた。  その客の肩に足を乗せてくちづけさせている。 客は大喜びだ。足の指を口に入れて舐め回している。それ以上、おさわりは無し。黒子のスタッフに客は連れて行かれた。 「高い別料金を取られるんだ。」 「ジョー、よく知ってるね。」 「ネットに出てた。足を舐めるのも抽選なんだってさ。このかぶりつきの席なんか滅多に取れないんだって。ボスに感謝だ。」  舞台では、少し眠ったような芝居をして、目覚めた飛鳥がTバックの腰の紐を解いた。  するっとひらひらと蝶が落ちていく。 手入れの行き届いた陰毛をかき分けてV字開脚だ。 「ご開帳!」 またも、客席から声が飛ぶ。  スポットライトが当たって両方の陰唇に施されたピアスが左右に引かれて陰核にストレートバーベルが通されているのが見えた。  大陰唇に付けた小さな輪っかのピアスが左右に引かれて開くようになってるらしい。  一番敏感なところに貫通しているピアスが光る。 「ああ、はあ、」 踊り子さんの切ないため息が聞こえた。

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