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第237話 インダストリアルピアス
「ジョーは女の人に興味あるの?」
「うーん、興味はあるかな。」
「女の人とセックスしてみたい?」
三郎は、自分の固い男の身体が恨めしい。
あの綺麗な乳房に魅入られたジョーを思うとやるせない。男はみんな、あの柔らかそうな乳房が好きなんだろう。
「三郎は、女性の胸に興味を持った?」
裸で抱き合ってもジョーのゴツゴツした胸では物足りないだろう。豊満な乳房を揉みしだきたいはずだ。
お互いに疑心暗鬼になっている。浮かない顔で仕事場に行く。本に囲まれてホッとするサブ。
サブのために美味しいメニューを考えるのが楽しいジョー。
いつもお互いのことを1番に思っていた。
ロックバーに涅槃寂静のボスがやって来た。サブとジョーも顔を出す。天下劇場のお礼をしなければ。
「ありがとうございました。
素晴らしいステージで、いい席で堪能させて頂きました。」
「僕も人生観が変わりました。あんな綺麗な女の人、初めてです。」
「ピアスも見たのか?」
「え?はい、しっかり見ました。」
「君たちはどこに入れるか、決まったのか?」
余りにもインパクトが凄くて、自分たちの事は未だ決めかねている。
「マラピンもいいよ。
ウラスジの皮を摘んでラブレットを通す。
根元だから挿入しても、そこまでは入れない。
引っかからないように付けるのはどうだ?」
「いや、俺たちはセックスの道具にしたいんじゃなくて二人の印が欲しいんです。」
「ま、お揃いのピアスを耳にするか、2カ所を繋ぐインダストリアルピアスにするか。ロングバーベルで繋ぐんだ。目立つよ。貫通してるからかっこいいよ。
インパクトのあるピアスを勧められる。
「無難な奴だとすぐに飽きるんだ。」
スマホでいくつか画像をみせてくれた。
耳に貫通しているようなのが気に入った。
彫り辰に予約を入れて、サイズを測ったり、ファーストピアスを決めたり、何回か通った。
たまにロックバーで会うボスとは急激に親しくなった。
「ついにピアスを入れたよ。安定するのに時間がかかるんだ。」
二人はロングバーベルで2ヶ所を繋ぐものを選んだ。ロングバーベルだと初心者は痛いので、ジョイントパーツのついた曲げられるものにした。
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