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【番外編】君思う、故に我あり 3
俺の家に着いて扉を閉めるなり、南を壁に押し付けて性急なキスをする。
弓道場からここまで我慢してたのは南も同じだったみたいで、抵抗せずに受け入れてくれる。
南の頭に手を回せば、南も俺の首に腕を回してくる。
噛み付くように何度も何度も唇に貪っては、南の甘い声が漏れて。
その声も可愛くてしょうがないから、全部食べてしまいたいと思えてくる。
「ん、すき…すき、やくもさん…」
いつもキスの合間にたくさん好きって言ってくれるのが嬉しくて、ちょっとくぐもったその声を聞いてて心地いいから、ついキスが長引いて。
「南かわい…」
「ん…もっと…」
もっともっとって強請るように首をグイグイ引っ張ってくるから、玄関の床に縫いつけるように押し倒す。
照明も付けずに真っ暗な空間のなか、聞こえてくるのは2人のキスの音と、えろさを含んだくぐもった声。それから、合間に発せられる「好き」という言葉。
傍から見てるだけで十分溶けそうなぐらいには、キスだけで愛し合ってる。
どれぐらいこうしてたかわかないけど、早く触ってと言うように南の脚がもぞもぞと動き出した。
「っはあ、触ってほし?」
「ほ、しい…はやく…」
もう完全に反り勃つそこを押し付けてきて、早く早くと訴えてくる。
本当だったら焦らしてやりたいところだけど、俺も我慢してたからそんな余裕はなくて。
慣れた手つきでズボンを半分ほど脱がし、下着の上から触る。
「んっ」
短く声を漏らして、ピクンと身体が揺れる。
南のそこはもうぐしょぐしょに濡れていて、イっちゃう寸前のところまで昇りつめていた。
「えろ…もうこんなに濡れてる。あのままキス続けてたら、イっちゃってた?」
耳元で囁きながら鈴口を親指でいじれば、ぐちゅぐちゅとやらしい音を響かせる。
「あっ、イく、もう…っぁ!」
「次はキスだけでイかせてあげる」
「んあっ――!」
爪をたてて鈴口を攻めたてたら、あっけなくイった。
ガクンと身体を沈めさせて、下着から白い精液が染みる。
「あ…はあっ…」
ピクピクと小さな痙攣が止まらず、イき続ける南はしきりに声をもらす。
「やば、超えろい南…可愛い」
「やく…んっ、やくもさんっ」
呂律がままならず名前を呼ばれ、応えるように舌を絡めとってからキスをする。
そのまま南の下着も半分ぐらい下して、陰茎に直接触ればそこはもうべとべとしてた。
「いっぱい漏らしちゃったね南」
「ちが…でちゃう、のぉっ…!」
「何?その可愛い言い訳」
「もっと、いかせて…」
「今日もすごい殺し文句」
可愛い恋人にもっとイかせてなんてお願いされたら、それはもう応えてあげなきゃいけないと思う。
俺の下半身もそろそろヤバイし、尻の割れ目に指を伸ばせば期待で「くぅん…」と子犬のように喉が鳴った。
「乳首も次はいっぱい触ってあげるから」
「あ、んっ」
つぷ、とそこに中指を沈めて、南の感じるところまで一気に押し込んだ。
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