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【番外編】年を忘れましょう

※ほぼ会話文のみのお話です。 八…八雲 南…南悠太 大…南大也 矢…矢吹 立…立花 柳…柳 矢「チキチキ!王様の言うことは〜…」 立「ぜったーい」 矢「大会を始めたい思います」 八「待て、勝手に始めるな。あとこれ忘年会だから、趣旨違うから。そして俺の部屋ってことを忘れるなよ」 大「そうカリカリすんなよ、たまにはいいじゃん」 立「そうだよ、もしかしたら南とイチャつける命令があるかもしれないじゃん」 南「えっ…」 柳「いや、そこでお前が嬉しそうに反応してどうすんの」 矢「はい、それでは南ほいほいの八雲さんが釣れたということで早速始めていきます」 南「八雲さんと…いちゃいちゃ…」 柳「それはもういいって」 矢「はい、王様だーれだ」 八「俺みたい」 大「早速かよ」 立「お手柔らかに」 八「南、こっちおいで。膝の上座って」 矢「待って待って、そういうんじゃないから八雲さん!そういうボケいらないから!」 八「チッ…うるせぇな」 柳「お前も嬉しそうな顔すんなって…あと座れ」 立「王様、番号でのご指示を何卒……」 八「1番の人5分黙ってて」 矢「ねえ、嘘でしょ俺の見た?見たよね八雲さん?」 八「王様の言うことは?」 矢「絶対…….」 立「それでは5分間しゃべれない海に代わりまして…王様だーれだ」 矢「(挙手)」 立「いやお前かよ!」 大「持ってるなぁ」 立「えーと、ジェスチャーね。2番と、3番が…え?なに?なにそれ?ET?」 柳「(たぶんキスって意味なんだろうけど黙っておこう)」 南「オレ2番です」 大「3番は俺」 立「はい、それでは南兄弟お願いします」 南「えへへ…なんか恥ずかしいね」 大「お前は俺の自慢の弟だよ」 南「オレも…!」 大「八雲、お前その目やめてくんない?」 八「南、あとで消毒な」 南「え?」 大「この野郎」 立「はい次!王様だーれだ」 柳「はい」 立「若人よ、遠慮せずなんでも命令してくれたまえ」 柳「えーっと…5番の人は矢吹さんをくすぐりの刑で」 大「これで笑い声出したら5分間沈黙の命令破ることになるけど、ペナルティーは?」 八「もちろん王様の俺が決める。3年生になるまでレポートも過去問も一切貸さない」 矢「!?」 立「ちなみに5番は俺です。海の弱いところは知り尽くしてるんで任せてください」 八「頼んだぞ立花」 南「(八雲さん絶対楽しんでるな)」 矢「俺へのイジメがひどい」 立「触れた瞬間笑った海が悪い」 矢「はあ……もう帰りたい……王様だーれだ」 大「ちゃんと続けるあたりバカだな」 南「あ、オレです」 八「南、俺の番号は――」 矢「ストップストップ!南のことになると本当アホになるね八雲さん!?」 柳「気にせず続けちゃいな」 南「あはは…うーん、それじゃあ、4番の人コーラ一気飲み」 八「……」 南「あ!えっと、嘘です4番じゃなくて3番!」 立「いやダメでしょ!八雲さん、可愛い南のお願いだから頑張って」 南「八雲さん…ごめんなさい…」 八「南、あとでお仕置き」 大「はいそれ以上は規制かかるんで後でな」 矢「はいどんどん行きますよ、王様だーれだ」 大「はい、俺」 立「おお…なんだかんだ大也さんが一番似合いそう」 大「2番の人が、そうだな…5番の人の好きなところを言う」 南「あ、また2番」 柳「5番、俺」 南「柳の好きなところ……一緒にいて気が楽なところとか、なんだかんだオレの話聞いてくれるところとか、優しいところとか……あのさ、オレ、柳のことけっこう好きだよ」 柳「まあ、俺も好きじゃなかったらつるんでないわな」 大「八雲落ち着け、高校生の甘酸っぱい友情じゃねーか」 矢「だいぶみんな出来上がって時間もいい頃なんで、ラスト王様だーれだ」 立「ラスト王様俺!1番と4番はキス!」 大「……」 八「………」 矢「黙ってても渋い顔でバレバレですよ」 南「うー…あの、八雲さん、後で…」 八「はあ……うん、もちろん。一瞬だけだから」 大「こんなにやりづらいキス後にも先にもこれだけだわ」 八「お前、後で絶対洗えよ」 大「八雲こそ洗わないと兄弟ちゅーになるからな」 八「言われなくてもっ…!?」 大「はい、ごちそうさま」 矢「(あ、大也さん絶対敵に回したくないタイプだ)」 八雲さんと兄ちゃんのキスが終わった瞬間、オレは気がついたら八雲さんの手を握って玄関前まで引っ張ってた。 ただの遊びってことはわかってるんだけど、やっぱり、キスはオレとだけにしてほしい。 それを伝えようと振り返った瞬間、ちょっとお酒くさい八雲さんからキスをされた。 「んぅ……ふ……っ」 「はぁっ……みなみ……」 向こうにみんないるのに、こんなところ見られたら恥ずかしいのに、でもキスが止まらない。 もっと、まだ全然足りない。いっぱいしてほしいし、たくさんしたい。 「ぁ……やくもさん……」 アルコールで火照った八雲さんとのキス、いつもより熱い。 頭も心もくらくらしてくる。 ほんのり漂うお酒の匂いに、オレまで酔ってきそう。 ちゅ、ちゅ、とくっついては離れて、何度もお互いを確かめるように貪る。 「はあ……ごめん……がっつきすぎた」 「ん…全然、むしろ、足りないです」 「あのさ、ここで煽られても困るんだけど」 「わかってます…けど、たっちゃった…」 「……俺さ、本当に南をよくここまでえろく育てたなって感心してる」 「ねえ…はやく、やくもさん…」 「もう一緒に風呂入るか…声、我慢しろよ」 はい、なんて返事したものの、八雲さんのねちっこさに我慢できるはずもなく。 声を抑えるためにほとんどキスしっぱなしだったから、口まわりにできた傷あとを見るたびにお尻が疼いちゃう日がしばらく続いた。

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