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【番外編】八雲とミナミ 4
もうこれで終わりだと宥めても、発情期からなのか頑なにイヤイヤと首を振って挙げ句の果てに泣かれてしまった。
辛い助けてって泣きながら懇願してくるミナミに、不覚にもゾクゾクして。
「俺の指、なめて」
右手を差し出して、ちろちろと指先を舐め始めた。
猫みたいに(実際猫なんだけど)舐めてくるのが愛らしくて、緩みそうになる頰に力を入れる。
舌の動きは少しずつ大胆になっていって、飴を欲しがる子どものように俺の指を犯した。
もう、下がかなりキツい。
早く挿れてしまいたい気持ちを抑えて、ミナミを俺の膝の上に座らせる。
「痛かったら言って」
「ん……」
中指を蕾に這わせると、俺の指を吸い込むように収縮してくらくらしそうになる。
ゆっくり中指を進めて、ゆっくり抜いて、少しずつ広げていくように開発していく。
ミナミは違和感があるようで、くぐもらせた声が呼吸に合わせて出てる。
正直、それでも可愛いと思ってしまった。
ミナミのことを可愛いと口に出してからは、事あるごとに下半身が脈打っていて限界が近い。
これがミナミのナカに入ったらと想像するだけで危ないと思う。
こんなに早漏なはずではなかったんだけどな…。
「にゃっ、ん!?」
ある1点を掠めたとき、ミナミが腰を震わせて高い声で鳴いた。
気がついたときには舌舐めずりをしていて、俺のサドメーターがいよいよマックスに近づいたみたいだ。
「見つけた」
「やっ、なに?なんか、へんっ…!」
「へんじゃなくて、気持ちいいだろ?」
「ん、ふぅ、きも、ちぃ…」
指を2本に増やし、前立腺をじわりと攻める。
俺の指に合わせて揺れる腰、尻尾、それに喘ぎ声、全部が合わさって背中がぞくりと震えた。
この可愛い猫少年を俺の手で鳴かせていることに、たまらない優越感が這い上がる。
「ね、もう、いれていい?」
「あっ、したい、オレも、早くっ」
屹立ってレベルを超えてる自身を取り出し、熟れた蕾に当てがう。
「ん…」
それだけで艶かしい声を漏らし、ふるっと身体を震わせる。
「えっろ……」
ぐっと腰を推し進め、少しずつ慣らしながら入っていく。
ナカはきゅうきゅうと俺を締め付けてきて、気を抜いているとすぐ達しそう。
気持ちいいってレベルじゃない。
締め付けと、あたたかさと、うねり具合…全部が最高。
「やくもさん、あつい…!」
「っ、あのさ、可愛いこと言わないで、今」
「あ…でも、オレ…やくもさんとの交尾、うれし…」
「っは」
奥まで突いた瞬間と、ミナミの破壊力高いセリフと、俺が達したのがほぼ同時だった。
我ながら情けない…。こんなに早く達したのは初めてで男が廃る気分だ。
「はあっ…ごめ…出た…」
「すごい…んっ…どくどくって、わかりますね…」
「お前…!」
嬉しそうに下腹部をさすり、胸は深い呼吸で艶めかしく上下に動いてる。
ずっと見ていられるぐらいえろくて、目に毒。
白い肌がほんのり赤くなってるのもえろさ5割増し。
五感すべてでこんなに満たされるセックスは初めてだ。
その後は頭がバカになるぐらいお互いがっつき合って、時間がなくなってしまったんじゃないかと思うぐらい夢中になった。
「やくもさん好き…」
「うん…好きだよ、俺も」
「え!?」
「えっ」
「……ほんと?」
「そりゃお前…あれだけ好きって言われれば絆されるし、身体の相性はいいし」
「あの、オレも、交尾すごいきもちよかった、です」
「……その交尾って言うのはやめようか」
「え?」
「えっちって言ってみて」
「えっちきもちよかったです?」
「うん……可愛いなぁ、お前」
その日からしばらく、毎晩発情したミナミの相手をして寝不足に陥ったのは言うまでもない。
▽2月22日:猫の日
前から温めてたネタ、やっと公開できました(3月になってしまった…)
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