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それでもずっと 16

お風呂に入ってる時から考えてたことがある。 オレの誕生日お祝いってことでここまで出かけてるんだけど、八雲さんが決意して過去のことを話してくれた。 八雲さんはきっとオレの誕生日だからってことで打ち明けてくれたと思うんだけど、ただ聞いただけじゃ割に合わないっていうか……話してくれてありがとうっていう気持ちを、何かで伝えたいって思った。 自分に何ができるかなって考えた時に、お風呂から上がったあとは、たぶん、そういうことをするだろうなって思ったから…今日は、オレが八雲さんを気持ちよくしてあげようって決めた。 お風呂から上がったあとはどうやって気持ちよくしてがえようか考えていたから、そわそわしているのがバレバレだったみたいで。 もううだうだ悩んでも仕方ないし、当たって砕けろ精神を持って勢いで八雲さんを押し倒した。 「ドキドキしちゃう」 「そんなこと言って、実は余裕なくせに…」 「これでも、余裕だって思う?」 八雲さんはオレの手を取って、ゆっくり心臓の上に誘導された。 てのひら全体に八雲さんの熱と鼓動を感じて、本当にドキドキしてるんだなってわかったら少し心が落ち着いて。 「ほんとだ…ふふっ、オレと一緒」 「ねえ…南のこと、好きすぎて困るんだけど」 「いや、たぶんオレのほうが好きすぎてすっごい困ってます」 「それじゃあ、すっごい困ってる南はなにをしてくれるの?」 なんて八雲さんが挑発するようなことを言ってきたから、絶対ぎゃふんと言わせてやる。 「んぅ……」 オレからはあまりしない、深いキスをする。 どうせ拙いって思われてるんだろうな…でも、今日は何を言われてもオレが気持ちよくしてあげたい。 八雲さんがいつもやってくれるように舌を絡めて、歯列をなぞって、また絡めて、ちょっと吸ってみて。 「ん……」 少しずつ八雲さんの息が甘くなり始めて、ちゃんとオレのキスで感じてくれていることに嬉しくなる。 ちょっと息が苦しくなってきたけど、もっともっとって八雲さんを求めてしまう。 ちゅ、ちゅと舌先の八雲さんを味わうように噛みついてたら、指先で背中をなぞられて。 「んあっ」 「かわい」 「あ、ちょっと…今日はオレがするって言った…!」 「うん、そうだった。ごめんごめん」 「じっと、してて、ください」 キッと睨んでも八雲さんは楽しそうに笑ってるだけで、まったく意味がない。 もう、本当にわかってるのかな…。 しかもキスに夢中になりすぎて気がつかなかったけど、いつの間にか八雲さんは起き上がってて、オレは膝の上に跨るようにして座ってた。 おかしい、こんなはずじゃないのに。 動かないでくださいよって念押しをして八雲さんの上から降りたオレは、床に膝をついて脚の間に身体を滑り込ませる。 オレがなにをするのか察したのか、八雲さんの息を飲む音が聞こえた。 こんなことするの初めてだから、かなり緊張する。 八雲さんのベルトを苦戦しながらも外して、ジーパンのチャックをゆっくり下ろす。 さっきのキスと、これからするこのに興奮してくれてるのか、そこはもうやんわりと膨らんでた。 下着の上から軽くなぞってみたら、ぴくっと反応して。 それがなんだか嬉しくて、自分でも頰が緩むのがわかった。 「南……」 熱っぽい声が耳を撫でて、背中がぞわぞわしてオレまで興奮してきそう。 いや、もうこのシチュエーションにドキドキして、オレもちょっと勃ちそうになってる。 早く八雲さんを気持ちよくしてあげたくて、下着の中から勃ちかけてるソレを取り出した。 「反応してるの、嬉しい…」 「そりゃお前…勃つに決まってるだろ…」 「ドキドキしてます?」 「すごく。破裂しそう」 「ふふっ…オレも」 オレはゆっくり顔を近づけて、ちゅっとキスを落とした。

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