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【番外編】セーラー服事情
『セーラー服と学園祭』のとある一幕
「ねえ、八雲さん見過ぎ」
「まじ?こわ、無意識だった」
学園祭で南が女装すると聞き、矢吹と一緒に遊びに来ていた俺は、無意識に南のことを目で追っていたらしい。
矢吹の一言で我に返り、もう本能で南を求めているんだなと開き直った。
「あと無表情も怖い」
「それは顔に力入れてないとにやけそうで」
「マジで南のことになるとバカですね」
「可愛いからなぁ」
セーラー服は爽やかな水色で南によく似合っている。矢吹と一緒だけど来てよかった。学園祭最高。セーラー服を貸してくれた柳姉にも感謝。
ただ、ひとつだけ、どうしても気になることがある。
「……スカート短くない?」
「JKってそんなもんでしょ」
「風紀が乱れる」
「本当にバカだなぁ…」
学園祭のおかげで南の可愛いセーラー服を拝めたことは嬉しい。
でも、俺だけじゃなくて他の奴らも南のすらっとした程よい肉付きの脚を見ているんだと思うと、恋人として嫉妬ぐらいする。
でも、あの可愛い女装男子が俺の恋人だと思うと、それはそれで自慢したくなるから我ながら面倒くさい。
「わかった」
「何が?」
「着替えさせればいいんだ」
「え…どうやってですか」
頭にハテナを浮かべてる矢吹をよそに、俺はいつどのタイミングでどこで南を連れ込もうか考え始めたのだった。
というやり取りが矢吹を通じて南に知られてしまい、俺の腕のなかで不貞腐れている可愛い恋人を宥めている。
「最初から学校でするつもりだったんですね…」
「実際、ミニスカの南を目で追う奴いたしなぁ」
「それは……嫌ですけど……」
「俺もすごく嫌だった」
「どれぐらい嫌でした?」
「うーん…今すぐ南を連れて帰りたいぐらいには嫌だったかな」
南はそうですかと小さく呟いて、恥ずかしそうにもぞもぞとさせ、上目遣いで俺のことを見上げて。
「オレも、八雲さん以外に見られるの…嫌でした…」
と言って、すぐに視線を外してしまった。
本当に、こういうことを無自覚でやってくるあたり俺の南は可愛い。
日に日に可愛いことを増やしてくるから、どんどん深みにはまる。
「実は、学校でしようと思った理由がもうひとつあって」
「え?」
「柳から聞いたんだけど、セーラー服着て俺とよろしくしたかったんだって?」
「! ち、違います…」
「あ、そう…違うんだ」
「あの、違うというか、柳にそう言われてちょっと…その…想像しちゃったというか…!」
「へぇ、スカートの短いセーラー着て俺とヤってるところ想像しちゃったんだ?」
「あ!」
「南のすけべ」
「あんっ…や、八雲さん!」
「ねえ、また見たいな、南のセーラー服」
にっこり笑った俺とは対照的に、南の顔からはさっと血の気が引いて。
セーラー服を着せた南に痴漢っぽいことをして楽しんだ翌日。
同じセーラー服を同じクリーニング屋に短期間で持ち込み、店員のおばさんの訝しむ視線を感じて、次から違う店に持ち込もうと誓った。
▽10月18日:ミニスカの日
痴漢プレイはいつかしっかり書きたいネタのひとつです。
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