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真夜中ラヴァーズ 3

自分から望んで抱きたいと思ったのは、南が初めてのことだった。 今まで相手にしてきた女たちとのセックスは、そこに愛情があるはずもなく、ただただ事務的に行うもので。 だから、俺が南の身体に触れるたびに跳ねる肩と揺れる腰に、こんなに興奮するのかと驚く。 キスをしながら全身を優しく愛撫するだけで蕩ける南が、たまらなくえろくて可愛い。 「指入れるの、勇気いったろ?」 「はい…だから、あの…ごめんなさい、まだ1本しか入らない…」 「なんで南が謝るの?」 「だって男の尻に指入れるとか…面倒じゃないですか…」 「あのなぁ…俺は南のことで面倒って思ったりしないよ」 「でも、」 「さっきも言ったろ?南のことは、俺がちゃんと準備してあげたいの。わかった?」 「なんか、改めてそう言われるとめちゃくちゃ恥ずかしいですね」 えへへ、と両手で口元を隠して笑う。 なにそれ、いちいち可愛い。 南と会うたびに好きなところが増えていって、好きの気持ちもどんどん膨れ上がって。 怖いぐらいに求めてしまうなと思い、少し呆れてしまった。 「ふは、ガチガチじゃん」 「ご、ごめんなさい」 「え?いいよ、可愛いから」 「なんですかそれ…」 「力はなるべく抜いて楽にしてて」 「ん……」 自分でやっていたとはいえやっぱり緊張するんだろう、きゅっと結ばれた唇が少し震えてる。 南の使いかけローションを手のひらで温めてから、後孔に垂らしていく。 それだけでも敏感に反応する南に興奮するはずがなく、正直さっきから前がじんじんと痛み始めている。 いれるよ、と一声かけてから、中指を少しずつ推し進めていく。 慣らしていたというだけあって、それほど難しくなく1本目は入った。 「どう?痛くない?」 「あ、はい…異物感はありますけど…」 「拡げればいいってもんじゃないからな」 「そうなんですか?」 「まあ、ちょっと待ってて」 しばらくゆっくりと抜き差しを繰り返して、解れてきたころに2本目の指を追加した。 南の反応を見ながらゆっくり慣らしていく。 少しくぐもった声を漏らしているけど、今のところ痛くはなさそうで一安心。 2本の指をスムーズに動かせてきたところで、指をくいっと曲げて腹のほうを擦る。 「っ、」 小さいけど、さっきまでとは違った反応。 そこを重点的に探ってやると、南が一際高い声を漏らした。 「待って、今のなに…!」 「うーん…ここ?」 「ん、」 「こっちか」 「はうっ…!」 「ここね、覚えておこ」 「あっ、なに、まって、あ、ん…!」 「ここ、南が気持ちよくなれるところ」 「まって、やくもさん、そこ、やばいかもっ…」 感じている恋人に待ってと言われても、待つ男はいないだろうな。 俺の指が前立腺を擦るたびに甘い声を漏らし、腰を揺らし、やばいと言いながら首を振る南。 「お前、そんな可愛い反応されると、こっちまでヤバくなるから」 「あ~っ、あ、だって、もう…んあっ」 だんだんとしゃべるのも辛くなってきてるのか、言葉が嬌声に変わっていく。 なんだこのえろさは、と頭がくらくらする。 こんなに可愛い南を見られるんだったら、やっぱりさっさと抱いてればよかったかもしれないと一瞬よぎってしまった。 「ね、南が感じてるとき、あんまりネガティブな言葉聞きたくないかも」 「ごめ、なさっ、」 「きもちい?」 「あんっ、あっ、きも、ちぃ…!それぇ、きもちいい…んんっ」 ぷつん、とはっきり糸が切れる音が聞こえた。 素直に気持ちいと伝えてくれるのがたまらなく愛しくて、可愛くて、今すぐめちゃくちゃに抱き潰したくなった衝動を抑え込む。 南の陰茎は腹にくっつきそうなぐらい勃っている。 先端からは透明な液がとろっと垂れ、身体にちょっとした水たまりみたいになっていた。 「南…好きだよ」 オレも、という言葉は言葉にならなくて、はくはくと懸命に動く口に、食らいつくようにキスをした。

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