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真夜中ラヴァーズ 4
大好きな人とえっちをするからには気持ちよくなってほしいし、するならオレだって気持ちよくなりたいって思うのは当然で、だから少しでも八雲さんの負担を減らそうと思って後ろを慣らし始めた。
でも指を1本入れるのが限界で、これじゃあ画面の向こうの人たちみたいに気持ちよくなれないと思ってた。
こっそり慣らしていることが八雲さんにバレた時、悲しそうな、苦しそうな顔をしていたことに驚いて。
そこで初めて、八雲さんのためにと思ってやっていたことが空回りしていたことに気づく。
オレの恋人が完璧すぎて、世界中の人たちに時間したくなっちゃったのは内緒。
もう何度も八雲さんに触られているのに、触れてくるところ全部が熱くなって、ぞわっとしちゃうのが慣れなくて恥ずかしい。
そのたびに優しく笑うのが視界の端に映るから、余計に。
八雲さんの指がオレのナカに入ってきたときは、痛いとか物理的な感覚よりも恥ずかしさが勝っていて、正直よくわからなかった。
オレの前立腺というところを探してるんだろうなとはわかっていたけど、特に気持ちいいとも思わないし、もしかしてないのでは…?と不安になり始めたとき。
今までに感じたことのない感覚が、一瞬。
「待って、今のなに…!」
「うーん…ここ?」
「ん、」
「こっちか」
「はうっ…!」
「ここね、覚えておこ」
「あっ、なに、まって、あ、ん…!」
「ここ、南が気持ちよくなれるところ」
「まって、やくもさん、そこ、やばいかもっ…」
どうやら、八雲さんは前立腺というところを見つけたらしい。
オレにもちゃんとあったんだという安心感と、初めての刺激で身体に頭が追い付ていかないような感覚がごちゃまぜになって、ちょっとした混乱状態。
「ね、南が感じてるとき、あんまりネガティブな言葉聞きたくないかも」
このときの八雲さんの声がちょっと悲しそうに感じてしまって、オレはこくこくと頷いた。
「ごめ、なさっ、」
「きもちい?」
「あんっ、あっ、きも、ちぃ…!それぇ、きもちいい…んんっ」
オレが一言「気持ちいい」って言えば、八雲さんは嬉しそうな顔をして、好きだよと言いながらキスをしてくれた。
八雲さんが嬉しいとオレまで嬉しくなっちゃうから、言葉になってなかったかもしれないけど頑張って「気持ちいい」を伝えるようにして。
八雲さんの指が3本に増やされ、執拗に前立腺を攻めあげてくる動きに変わった。
「それぇ、あっ、あっ、す、きぃ…!やくもさんっ…!」
的確に当ててくる指使いに、身体が勝手に仰け反っちゃう。
かと思えば、腰ががくっとベッドに落ちて小さく震える。
自分の身体なのに自分のじゃないみたいで、でも八雲さんが与えてくる快感はそんなのお構いなしに動く。
「ん、可愛いよ、南……イけそう?」
「あ~~~っ、とまって、いっかい、とまってぇ…!」
「辛くなってきた?」
「なんか、やばそう、あっ、っ」
じゅぷじゅぷじゅぷっ
今まで気にならなかった水音が、急に頭の中に響いてきた。
こんなにえろい音をしてるのかと気がついてしまったが最後、さらに羞恥心は膨れ上がって、八雲さんから逃げるように脚をばたつかせる。
「逃がすわけないだろ」
「あ、なんでぇ…!やすむ、やすみたい…んあっ」
八雲さんの指先がさらに前立腺をえぐり、なぞり、押しつぶされ、そのどれもが腰に響いてきてガクガクと震えが止まらなくなる。
容赦なく与えられる刺激の逃げ場を探そうと腕を伸ばしても、触れるのは生ぬるいシーツだけで。
「南、すごくよさそう」
「あっあっあっ、もう、くる、きちゃう…は、あんっ…!」
「イっていいよ」
「あ~っ!はや、い…あっ、あぁんっ、も、んっ~~~!」
ガクンッと腰が沈み、頭が真っ白になって、どくっと白濁した液を溢してしまった。
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