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体育祭とメガネ 4
昼ごはんを食べるために矢吹さんたちのところへ戻ったら、察したのかすごいニヤニヤしながら「今日もツヤツヤだな」って茶化してきた。
「ラブラブだからな」
「あ、今ので糖尿病が進行したわ」
なんて言いながら、みんなで八雲さんと銅さんが作ってきてくれたお弁当を食べる。
この2人はほんとに何をやらせても完璧。弁当うまい。
肌もツヤツヤになって美味しい弁当も食べて、午後の備えもバッチリ。
「南はこのあと借り物競争ですか?」
「そうです。あ、でも絶対立花さんとこには来ませんよ」
「このやろう俺のことをバカにしてるだろ」
「大丈夫です矢吹さんのとこも来ません」
「こらこら俺を巻き込むんじゃない」
いやでも実際、立花さんと矢吹さんのところには行かない。ろくでもない未来がすでに見える。
「懸命だな」
「懸命ですね」
八雲さんと銅さんも同意件みたいだ。2人はうんうんと頷いてる。
借り物競争は今年から新しく追加された競技だから、実際どんなお題が出るかまったく検討もつかない。
体育委員の人たちも最重要機密事項とか言って全然情報が漏れてこなかった。
「俺のところいつでも来ていいから」
「うわ八雲さん恥ずい…」
「午後も頑張ってこいよ」
八雲さんはオレの頭をぽんぽん撫でてふわりと笑う。
もうオレその笑顔だけで生きていける…。
さっきまでいっぱい甘えてたんだけどまた甘えたくなって、撫でてくれる手に頬を擦り寄せる。
たぶんゴロニャンってこんな感じなんだと思う。
一緒に借り物競争に出る柳が迎えに来たから、八雲さんたちに「行ってくる」と言ってその場を離れた。
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