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スウィーティー・バースデー 4

食後、後片付けをして南を先に風呂に行かせた俺は、お気に入りのソファーベッドに横になっていた。 夕飯がちょっと豪華だった以外は、とくに特別な感じはなかった。 いや、別に特別感が欲しかったわけじゃなくて、日常とあまり変わらないこの空気が好き。 南が意識していたかどうかはちょっとわからないけど、俺はすごく満足している。 伸びをして、南が上がってくるのをゆっくり待とうと目を瞑る。 「あれ、南に着替え渡してなかった気がする」 起き上がってベッド下の引き出しを開けて見ると、やっぱり南の着替えがそこにあった。 わざわざ持って行ってあげなくてもいいかもしれないけど、水の滴ったタオル1枚の南を目の前にしたら……正直、自信がない。 俺はいつからこんな猿みたいになったんだろう…。いや、これは南がえろ可愛いのが悪い。 とにかく、今は着替えを持って行こう。 声かけなくてもさっと置いてくればいいかな。 リビングから廊下に出ると、南の声が小さく聞こえてきた。 何言ってるのかはわかんないけど…珍しいな、独り言かな。 ちょっと興味が湧いて、そっとドアを開けるとえろい喘ぎ声が聞こえてきた。 ………え?喘ぎ声? ビックリしすぎて声を出すところだった。 ちょっと待って、俺の可愛い南は俺のいないところでこんな可愛いことをしてたの…。 洗面所には入らないで、ドアを半開きにした状態で様子を伺う。 「あ、あっん、だめっ…んぅ…」 ハッキリ聴こえる甘い甘い声に、やらしい水音が響いている。 南が1人でしてるところ見たい。 南が俺で気持ちよくなってよがってるのが可愛くて、そういえば1人でしてるところは見たことなかったかも。 あー、まあ、わかってたけど勃ってきた。 自分の恋人がお風呂でしてたら、もう誰でも猛るでしょ…。 しばらく伺ってたら絶頂が近いようで、声が一段と大きく甘くなってきた。 「はっ、あっ、イっちゃ…やくもさ…で、るぅ…でるっ…」 う、わ…南1人でするときも俺の名前呼ぶんだ…可愛すぎ…。 もう今すぐ突撃して押し倒したい衝動を、心を鬼にして抑え込む。 愚息がもう熱を完全に持ち始め、キツくなってきた。 やがて南の達する声が聞こえ、その後も甘く啼いている。 なにもう…何したかわかんないけど、イきながらイってない?さすがに可愛すぎてキレそう。 僅かに残ってる理性を働かせ、さっさと着替えを置いて出ようと中に入る。 「うしろ…ん、ちょっとだけ…」 あ、ダメだ。 もう完全に切れた、理性の紐切れた。 着替えを置いて、俺にまったく気づいていない南のいる浴室のドアをゆっくり開けた。 「可愛いことしてるね南?」 「ひっ!やく、八雲さん!?」 「俺がいないときっていつもこうしてるの?」 「まっ、ちがっ、これはっ!」 混乱と羞恥で顔を赤くしたり青くしたり、あたふたしてる南が面白くて可愛い。 言葉もうまくしゃべれてなくて、半泣き状態になってる南に休みを与えず攻める。 「お前ほんと可愛い。ほら南、続き…して?」 「待って…!む、り…八雲さん…」 南は膝をくっつけて手も前に動かし、もじもじさせながら陰茎を隠す。 こんなことしても俺を煽るだけなのに。こういう反応されると、すごくくすぐられることを南はいつになったらわかるんだろう。 「それとも、俺に触ってほしい?」 南に近づきしゃがむと、目線を合わせる。 南は俺に触られる想像をしたのか、ピクッと身体を震わせた。 「俺に触られたいんだ」 「さわ、られたい…八雲さんがいい…です」 「ふは…南すごく可愛い」 俺のシャツを力なく握り、恥ずかしそうに目を伏せたあと潤んだ瞳で見上げてきた。 南の唇に吸い付き、舌を吸いながら秘穴に指を這わせる。 「すごいヒクヒクさせて…期待してる?」 「ぁ、だって…さっきからジンジンする…」 腰をくねらせて早く早くと俺の指を飲み込もうと誘ってくる。 する度にえろくなる南に、正直もうお手上げ状態。 何度でも言うけど、これ無意識でやってるから。天然小悪魔ほどタチの悪いものはない。 ゆっくり、まずは中指をナカにつぷぷ…と沈めると、南が嬉しそうに指を締め付けてきた。

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