風呂場に南の喘ぎ声と、卑猥な水音が反響する。 いつもより大きく聞こえるやらしい音に、南も俺も興奮してるのがわかる。 南は身体を完全に俺に預け、小さなくぐもった声を漏らす。 「はっ、ぅんっ…やく、ぁ…ふくがぁ…」 「俺のこと心配する余裕あるんだ？」 俺に胸も腰も擦りつけるように身体を預けてるくせに、服が濡れるって遠慮する矛盾な南が可愛くて好き。 何も考えられなくさせてやりたくなる。 南の感じるところは避けて、じっくりと内壁をいじっていた指を一旦引き抜いた。 「あ…」と少し残念そうな声を出す南に触れるだけのキスをすると、2本の指を前立腺めがけて一気に貫く。 「アッ―――！？」 「入れただけなのにイっちゃった？」 背中を思い切り仰け反らせて、ガクンと身体を揺らしながら派手にイった。 南の陰茎はいっぱいに張りつめていて、鈴口からは精液が垂れている。 「トコロテンまでできるようになったの？最高…」 「あっ、わかっ、ない…はあ…んぅ…」 初めてのトコロテンで快楽に頭が追いついてない南は、焦点が定まってなくて絶頂の余韻に身体を痙攣させてる。 「やくもさんっ…んぁ…やくもさぁ…！」 「うん、なぁに？」 「きもち、いいっ…オレ、もう…！」 「……お前どこまで可愛くなれば気がすむの」 舌足らずに俺の名前を呼んで、求めて、気持ちいって気持ちを伝えてくる恋人がどうしようもなく愛おしい。 本当にどうしようもなく南が愛おしくて、首元に顔を埋めて赤い痕を次々と付けていく。 南の柔肌に唇をつけて吸うたび、嬉しそうにピクって身体を震わせて、熱い吐息を漏らすから余計に煽られる。 しばらく南の肌を貪っていると、何か言いたそうに身体を捩り始めた。 「なに？どうしたの南」 「っ、オレも…」 「うん？」 「オレも…つけたい、八雲さんに…」 「ん。いいよ、南の付けたいところに残して」 小さくうなずいた南は俺の肩に手をついて顔を近づけてきたけど、どこに付けていいのかわからないのかしばらくタジタジする。 「ほら、南は俺のどこを食べたいの？」 って言えば、今までも散々恥ずかしいことをしてきてるのに面白いぐらい初心な反応を見せる。 「く、び…」 金魚みたいにしばらく口をぱくぱくさせて、遠慮がちに首と応える。 南がキスマークを付けやすいように、少し伸びてきた襟足を後ろに掻き分けて首筋を晒した。 「首ね。ほら、おいで」 「ん……」 ゆっくり顔を近づけてきて一度ちゅってキスをしてから、俺の首筋を吸う。力が弱くてくすぐったい。 まだまだ慣れてなくてぎこちない南が可愛い。 俺しか知らない南を、これからもどんどん染めたくなる。 「ちゅっ……つかない…」 「もっと強く吸っていいんだよ」 「うん…」 もう一度首筋に唇を近づけた南はさっきよりもしっかりと吸い付いて、ちゅぱって音をたてながら唇を離す。 鏡で見てみると、はっきりと南の付けた赤が残っていた。 「はあっ、ついた」 「うん、キレイに付いたね」 「オレの…印…」 「あとはどこを食べたい？」 「え、と」 「南にならどこを食べられてもいいよ」 そう言うと南は反対側の首筋にもう1つ痕を付けて、おぼつきながらも方や鎖骨に赤を散りばめていく。 南の頭を撫でながらしばらく好きなようにさせると、もう満足したのか唇を離して自分で付けた痕を見ていた。 「満足した？」 応える変わりに小さく頷いた南は、完全に甘えきった表情で首元に顔を擦り寄せてきた。 こんなに甘えてくる南に、俺のスイッチはとっくに押されてて。 南はもう終わりって雰囲気を少し出し始めてるけど、そんなことをさせるはずもなく。 「ねえ南」 「ん…なんですか？」 「俺、まだイってないんだけど」 外で南の自慰を聴いてたときから熱を持ち続けていた自身を、南の腰に押し付ける。 南はもう2回イってて、ムリムリって首を横に振るけど止めてあげられない。 「え、ちょっと…まっ、八雲さんっ」 「スイッチを押したのは南だよ。責任…とってくれない？」 ズボンから自身を取り出し、まだ僅かにヒクついているだらしない後孔にあてがう。 口ではイヤって言ってるけど、やっぱり身体の方は素直だ。あてがってるだけなのに、キュウって締め付けてるのがわかる。 「オレ、もうイって…！」 「ごめん…今それ関係ない」 ずぷぷ…とゆっくり自身を押し進めて、再び甘い声で啼き始めた南をゆっくり味わうように押し込んだ。