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スウィーティー・バースデー 11

南がどこか不安そうで悲しそうな表情をしていることに気がついた。 この後することについてかなと最初は思ったけど、そういう感じではないようだ。 南と出会って初めて自分が人を愛せることができるってわかったし、そんな南を手放したくないって思うようになって。 南は本当に純粋で無垢で、こんな俺が触れていいのかってすごく悩んだ時期もあったけど。 近づいて触れてみれば、俺が思ってたよりもずっと強くて逞しかった。 でも、いくらそんな南でも俺の過去を知ったら嫌われるかもしれない。それぐらいのことをしてきた自覚は、痛いぐらいある。 だから南が何人目ですかって聞いてきたとき、一瞬息が詰まった。 覚えてないぐらいしてきたって、普通の人ならドン引きレベルだと思う。っていうか俺でもドン引きする。 でも、南に話したら嫌われることもなく幻滅されることもなく。 本当に、南は強いんだなって思った。 その後に可愛くキスをおねだりしてくるんだから、堪ったもんじゃない。 南のお願いはなんでも聞いてあげたくなる。 「俺がこんなに愛す人は、後にも先にも南だけだから」 クサいことや格好つけたくて言ったものじゃなくて、これは本当に心から思ってること。 起き上がらせた南の身体を再びソファーベッドに寄りかからせて、深い深い口づけをした。 「すき、すき…八雲さんすき…」 「好きだよ、俺も…南が好き」 南が一生懸命キスの合間に「すき」って言ってきてくれる。 健気で可愛くて、そんな南に俺も「好き」って言葉を返した。 南が俺のキスに頑張ってついてきてくれてるあいだに、制服のスラックスと下着に手をかけて膝上まで下ろす。 着たままするのがたまらなく燃えることに、最近気がついた。たぶん今までは無意識。 キスに応えながら南がふるっと身体を震わせて、腕を首に巻きつけてきた。 南は恥ずかしがって口にしないけど、こういうときは早く触ってっていう意思表示。 風呂場でした後にも関わらず、南の中心はさっきから膨らんでいる。 脚を開かせて、その間に膝を入れると中心に向かって軽く押してやる。 「んっ、あ!」 突然の刺激に、大きな声が漏れた。 びっくりしたようで、唇も離れる。 反応が可愛くてつい意地悪したくなるのは、仕方ないことだと思う。 膝を離さないでしばらくグリグリと押しつける。 「あっ、あっだめ、ほんと、んっ…ぁん…」 「もう出る?さすがに早いね」 「で、るぅ…でちゃう、からぁ!も、だめ…!」 少しいじめてやるつよりが、俺が思ってたより南はずっと敏感になってて、あっという間に射精感が高まっていく。 イヤイヤと首を横に振る南は、本当にキツそう。 でもやめてあげない。 「ん―――っ!」 一際強く力を入れて膝を押し込んでやれば、身体をガクっと沈ませてイった。 精液も透明感があって、パタパタと床に静かに垂れる。 力なくソファーベッドに項垂れて、焦点が定まってない瞳は天井を見上げている。 「南…」 「っ、ふぁ…」 南に覆い被さるように、上からキスを落とす。 項垂れたまはま、頑張って舌を動かしてくれる南本当に可愛い。 でも南にはもう少し頑張ってもらわないといけないから、すぐに唇を離す。 まだ残ってるケーキに手を伸ばして、たっぷりクリームをつけるとイったばかりの陰茎に塗りたくる。 「んん…やく…だめ…もっ、」 これから何をされるのかわかってても、もう抵抗する力がない。 言葉では否定してても南自身はまだ反応してるし、なにより瞳の奥の熱がまだ消えてない。 「ごめん南、もう少し俺の好きにさせて」 「やくもさんなら…いいよ」 南のふわりと笑った顔が、ひどく扇情的に見えた。

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