73 / 238
夏を溶かす +
▽おまけ
「あっ―――つ!」
「もうむり…八雲さん…サウナ状態でも…絶倫…」
事後。
事後ってたしかに便利な言葉だ。
もう終わりましたよっていうのがすぐに伝わる。
エアコンがきかない蒸し暑い部屋のなか、南のえろい誘惑に負けて3時間半後。
お互い汗びっしょりかいて、あまりの暑さにへばっていた。
南に至っては事後のえろい息切れではなく、全力疾走しましたってあとのマジの息切れをしてる。
「ヤバイ、汗ヤバイもう滝」
「八雲さん頑張りすぎ…」
「汗のせいかわからないけど南がいつもより3割増しでえろく見えた…」
「真顔で何言ってるんですか!」
さっきまでの情事を思い出してみる。
暑さでいつもより苦しそうな表情とか、大量の汗と体液が混ざっていつもより濡れた身体とか。
絶対にいつもよりえろかった。
暑さが苦手でもこれは張り切るしかない。
「な、なんですか…」
まだ後処理をしていない南の身体を見る。
「えろすぎ」
「そんなガン見しないでください!」
「正直まだヤれる」
「茹でダコみたいに顔真っ赤で何言ってるんですか!熱中症になりますよ!?」
「え?タコ?どこに?」
「オレの言ってること理解できてないじゃないですか!」
「うん、好きだよ南」
「ダメだもう目の焦点も合ってない…」
情けないことに、この後の記憶がなく。
気がついたら身体もベッドもキレイになってて、隣で暑苦しそうに眠る南を見て猛省するのであった。
ともだちにシェアしよう!