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これでも我慢したんだけど
8月下旬。
大学生である俺は9月中旬まで絶賛夏休みだけど、南はまだ高校生だから気持ちは学校のほうに向き始めている。
おまけに南の学校は9月に学園祭があるから、まだ夏休み中だけどクラスの招集があるらしくて一緒にいられる時間が減ってきている。
夏休みがあってもなくても毎日のように会ってはセックスしてたから、目の前に可愛い南がいるのに抱けないっていうだけで気持ちが落胆する。
我ながら節操ないなと思うけど、好きで好きでたまらないから仕方ない。
そんな南は今、俺の脚の間にすっぽり収まって寝ている。
時刻は午前10時を過ぎたところ。
今日は午後から学園祭についての打ち合わせを、クラス全員で集まってやるらしい。
元気なヤツがいっぱいいるから、意見がまとまらなくて出し物が決まらないと嘆いていた。
学校に行くから今日は制服姿。
私服も可愛くて好きだけど、制服を着てるほうが背徳感があって好きだ。
年下の、しかも高校生に手を出しているんだと思うと身体の奥の火が灯る。
学校前に家に寄ってくれた南は、脚の間にすっぽり収まるなりすぐ夢の世界へ入り込んでしまった。
こくりこくりと頭が動くたびに見える首筋が眩しくて、噛み付きたくなる気持ちと戦うこと数分。
「ん……」
噛み付くまではしなかったけど、首筋に見えるようにキスマークをひとつ残した。
肌が白いから、ちょっと目立つかもしれない。
でも鮮やかに色づいたそこを見て、俺のものだって目に見えてわかるのはいい気分になる。
けっこう強く吸ったのに起きる気配を見せない恋人を見て、いつになったら気づくんだろうという好奇心が湧く。
南の気持ち良さそうな寝息の合間に、俺のリップ音が鳴る。
そっとワイシャツのボタンを外し、見えないところに赤い痕を残していく。
「ん…ふ…」
たまにくすぐったそうに身じろぐと、もっといじめたくなる。
その可愛い寝顔を、快楽でとろとろにさせたい。
けど南はこのあと学校に行かなきゃいけないなら、その気持ちをぐっと抑え込んだ。
「はー……けっこう生殺し」
ぎゅっと南を抱き締めて首元に顔を埋め、南の鼓動を身体で感じる。
そうしてたらだんだん俺も眠くなってきて、その微睡みに吸い込まれていった。
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