27 / 32

第27話 ※

「……上手だよ」 「ぅ……ぁ……んん」  ゆっくりと腰をくねらせる。ジスが僕のおしりを掴み、下から突き上げてきた。ぱちゅぱちゅ、というはしたない汗を含む音が下半身から生まれる。  ジスは僕が騎乗してることを喜んでくれたらしく、僕を見つめる目が和らいでいる。  よかった。ジスが喜んでる。僕も嬉しい。  そのまま何度もジスと交わり、果てていく。遥か高みを目指すように、ジスに胎内を突かれ、足ががくがくと言うことをきかない。  正常位の体位で、ジスに頭を抱えられる。そのまま、腰を打ち付けられ、あまりの快感に涙が出てしまう。 「いま何してると思う?」 「ふぇ? え、えっちしてる……」  回らない頭で出した答えを、ジスはふふと笑う。 「違うよ。いま、わたしと阿月は繋がっているんだよ」  手を恋人繋ぎにされる。途端に、嬉しくて胎内を締め付けてしまったらしい。ジスが短く喘いだ。 「あ……もう、イく……出していいか?」 「出して。僕の中にいっぱい。ジスで満たして」  ぐ、と腰の奥が震える。ジスのものが穿たれ、僕の下半身はぴくぴくと痙攣する。腹の奥でとぐろを巻いているものが一気に放出された。 「ああ、いい子だね。中の刺激だけでイってしまったんだね」 「うそ……」  僕は後ろの刺激だけで果ててしまった。ジスの腹に僕の白蜜が降りかかっている。  僕がイったばかりだというのに、ジスは腰を打ちつけるのをやめない。 「……阿月。愛してるよ」 「僕も、すき……ジスのこと愛してる」  ジスからの告白が嬉しくて仕方なくて、僕は涙を堪えていた。けれどそれも我慢できなくて泣いてしまいそうになる。 「出す……よ」 「うん。イって。僕の胎内で」  ジスの体重が僕に押し付けられる。僕はジスの腰に足を絡めて離さない。  どぷどぷと溢れる彼の白蜜が、ぼくの胎内を温めていく。しばらく、2人で無言で抱き合う。ジスが胎内から出ていき、こぷ、と中から白蜜が溢れてくる。  僕は力尽きて意識を失うようにしてベッドに倒れこんだ。ジスが僕の身体を濡れた温かいタオルで清めてくれる。 「わたしの愛しい子」  ジスが僕の頭を撫でてくれる。そんな夢みたいな幸福で美しい光景を微かに開いた瞳から映して、僕は目を閉じた。 ーー僕も貴方を愛しています。  心の中で呟いた声は貴方に届いただろうか。

ともだちにシェアしよう!