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第27話 ※
「……上手だよ」
「ぅ……ぁ……んん」
ゆっくりと腰をくねらせる。ジスが僕のおしりを掴み、下から突き上げてきた。ぱちゅぱちゅ、というはしたない汗を含む音が下半身から生まれる。
ジスは僕が騎乗してることを喜んでくれたらしく、僕を見つめる目が和らいでいる。
よかった。ジスが喜んでる。僕も嬉しい。
そのまま何度もジスと交わり、果てていく。遥か高みを目指すように、ジスに胎内を突かれ、足ががくがくと言うことをきかない。
正常位の体位で、ジスに頭を抱えられる。そのまま、腰を打ち付けられ、あまりの快感に涙が出てしまう。
「いま何してると思う?」
「ふぇ? え、えっちしてる……」
回らない頭で出した答えを、ジスはふふと笑う。
「違うよ。いま、わたしと阿月は繋がっているんだよ」
手を恋人繋ぎにされる。途端に、嬉しくて胎内を締め付けてしまったらしい。ジスが短く喘いだ。
「あ……もう、イく……出していいか?」
「出して。僕の中にいっぱい。ジスで満たして」
ぐ、と腰の奥が震える。ジスのものが穿たれ、僕の下半身はぴくぴくと痙攣する。腹の奥でとぐろを巻いているものが一気に放出された。
「ああ、いい子だね。中の刺激だけでイってしまったんだね」
「うそ……」
僕は後ろの刺激だけで果ててしまった。ジスの腹に僕の白蜜が降りかかっている。
僕がイったばかりだというのに、ジスは腰を打ちつけるのをやめない。
「……阿月。愛してるよ」
「僕も、すき……ジスのこと愛してる」
ジスからの告白が嬉しくて仕方なくて、僕は涙を堪えていた。けれどそれも我慢できなくて泣いてしまいそうになる。
「出す……よ」
「うん。イって。僕の胎内で」
ジスの体重が僕に押し付けられる。僕はジスの腰に足を絡めて離さない。
どぷどぷと溢れる彼の白蜜が、ぼくの胎内を温めていく。しばらく、2人で無言で抱き合う。ジスが胎内から出ていき、こぷ、と中から白蜜が溢れてくる。
僕は力尽きて意識を失うようにしてベッドに倒れこんだ。ジスが僕の身体を濡れた温かいタオルで清めてくれる。
「わたしの愛しい子」
ジスが僕の頭を撫でてくれる。そんな夢みたいな幸福で美しい光景を微かに開いた瞳から映して、僕は目を閉じた。
ーー僕も貴方を愛しています。
心の中で呟いた声は貴方に届いただろうか。
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