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 亜玲が俺の身体をベッドの上に投げる。幸いにもマットレスがふかふかだったこともあり、身体は痛くない。  だけど、亜玲自身もベッドの上に乗り上げてきた所為で、俺は身体を硬くした。 「……亜玲」  小さな声で、亜玲の名前を呼ぶ。  亜玲は、笑った。その後、舌なめずりをする。  その姿は、まるで獲物を前にした肉食獣のような姿だ。  仕草、姿。すべてがあまりにも艶めかしくて、俺の中になにかが膨れ上がってくる。  亜玲の手が、俺の身体をベッドに押し倒す。突き飛ばそうとするのに、上手くいかない。簡単に押さえ込まれて、亜玲が俺の唇を親指でなぞった。 「可愛い」  そう呟いて、亜玲が俺の唇と自身の唇を重ねた。  何度も何度も触れるだけの口づけを施されて、今度は強引に口腔内に舌をねじ込まれる。  驚いて舌を押し返そうとした。上手く、いかない。  むしろ、逆効果だった。亜玲が俺の舌と自らの舌を絡める。逃げようとしても、上手く逃げられない。 「んっ、ふぅ、ぁ」  口元からくちゅくちゅという水音が聞こえてくる。  俺の身体の芯が、俺自身の意思とは関係なく熱くなっていく。下肢に熱が溜まるのがわかってしまう。 「ぁ、あっ」  徐々に息苦しくなって、亜玲の胸をたたく。けれど、解放されることはなかった。  むしろ、亜玲は俺の口の中に唾液を注いでくる。死なないためには、飲むしかなかった。 「んっ」  ごくんと喉が嚥下して、亜玲の唾液を呑み込む。  亜玲は、まるで俺のことを褒めるかのように頭を撫でた。……その触れ方が、心地いい。 (な、んで……)  頭の中が徐々にふわふわとしてきて、気持ちよくて。  身体からくたりと力が抜けて、亜玲の衣服を掴む気力もなかった。  唇が離れる。亜玲の口元と、俺の口元を銀色の糸が伝う。……なんだろうか、この、淫靡な光景は。 「……祈」  亜玲が俺の名前を呼ぶ。  かと思えば、俺のシャツをまたまくり上げた。胸の先端はまだとがっていて、亜玲につままれると強烈な快楽をもたらした。 「んっ」  ぴくんと身体が跳ねる。  亜玲は、俺の乳首をこね回す。どんどん下肢に熱が溜まっていく。視界が涙で潤んで、亜玲を見上げた。 「祈、可愛い」  亜玲がそう呟いて、もう片方の乳首を舌先で舐めた。  ぬるりとした舌の感触が気持ちよくて、自然と背中がのけ反る。 「んんっ!」  やめてほしい。  頭の中では確かにそう思っている。だけど、やめてほしくないと思う自分もいて。  ただ、シーツを手で掻くことしか出来なかった。 「あ、あっ、や、やめっ!」  俺は男だ。なのに、女性のように胸で感じている。  それが、恥ずかしくてたまらない。羞恥心で穴があったら入りたいとも思ってしまう。 「やーだ。……やめない」  楽しそうに俺の乳首を咥えて、亜玲がそう呟く。  やだ、そこで、しゃべらないでほしい。  息が当たるだけでも、快感を覚えてしまうから……。 「あぁあっ!」  亜玲が、俺の乳首を甘噛みした。  微かな痛みと、確かな快感。ぶるりと自身の身体が震える。 「……ははっ、可愛いね」  そう言って、亜玲の手が俺の身体を伝って、下肢に触れた。  すっかり熱を持ったソコは、すでに緩く勃ち上がっている。 「もう、脱いじゃおうか」  きれいな笑みを浮かべた亜玲がそう言って、俺のベルトに手を伸ばす。  そのまま慣れた手つきでベルトを抜き去り、下着ごとジーンズをずり下げた。 「……可愛い。もう、勃ち上がってる」  亜玲が、そのきれいな手で俺のものをしごく。  ゆるゆると陰茎を撫でられて、さらに下肢に熱が溜まっていく。

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