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28話(4)# 情事の後は一緒にお風呂?!洗ってもいいなんて許可した覚えはありません?!

 続きをするか、しないか。したい、だけど、お盆によって積み重ねられた疲労感と、ドライオーガズムの怠さ、そして、今日の疲れが体に残り、一歩が踏み出せない。 「どうする? 続きする? 今日はもう、やめておこうか?」優しく、頭を撫でられた。 「うん……」穏やかな瞳に見つめられ、思わず頷いてしまう。  脱がされていた時でさえ、指先が少しでも体に触れるだけで、ビクビクするくらい、全身が敏感になっていた。| 18話(3)《あの時》のことを思い出すと、もう一度絶頂のその先を味わいたい気持ちはある。  だけど今日はここまでにして、如月の言葉に甘えよう。 「いいよ、無理しなくて。無理強いはするつもりないですし。ゆっくりお風呂入って、卯月さんと一緒にプリン食べましょ」如月は服を脱ぎながらお風呂へ入る準備を始めた。 「ごめん。もう少しシたかったよね?」申し訳なくて、俯いてしまう。  誘いを断られたら、誰だってきっと傷つく。この断るという行為が如月の気持ちを離れさせてしまうのではないかと、不安になり、顔が曇る。 「わぁあっ」  体がぐわっと宙に浮いた。気づけばまたお姫さま抱っこ。まだ微かに震える身体は抵抗することも出来ず、そのまま如月へ委ねる。抱っこされたまま、浴室へ入った。 「顔が暗いです」如月は睦月をバスチェアに座らせた。 「だって……俺は断られたら嫌だし……なんかその……」正面にしゃがみ込む如月の顔が見れない。 「そんなことで嫌いになったり、気持ちが離れたりしませんから。ほら、こっち見て」顔が両手で挟まれ、無理やり如月の方を向かされる。 「うぅ~~きさらぎぃ~~」ちゅ。軽く唇が触れ合った。 「そんなに不安にさせてる? 私」如月はシャワーで睦月の頭を濡らした。 「させてないと言ったら嘘になる。あんまり思ってること言ってくれないし……何考えているかわからないことは多い……かも……ってちょっ!! 急に頭洗わないで!! 目に泡ついた!!!!」わしゃわしゃわしゃ。目に泡が入り、目を瞑る。 「あっ、ごめん~~」絶対悪いと思ってない!!!  わしゃわしゃわしゃ。大型犬を可愛がってるみたいに雑に頭を洗われる。洗えてるなら別に雑でも良いけど!!! でも22話(5)(前は)もっと丁寧に洗ってくれた!!! 「このまま身体も洗っちゃうね~~」頭流さないの?! 「如月!!! シャンプー流して!!!」泡だらけの頭は下を向くことしか出来ない。 「え、やだ」背中が手で洗われているのを感じる。 「ちょ……手で洗ってます? ボディタオルは?!」手が素肌に触れる感覚がこそばゆい。 「手で洗ってますけど。肌への負担少ないですし」手がお腹に!!! 「手は……その……今日は……あっ…んっ…ほらだめだってぇ~~っ」胸元を洗う手に声が出てしまう。 「ちょっと!! 変な声出さないで!!」次は脚か。大丈夫。 「今、体の全てが感じるんだってばぁっ~~分かるでしょ~~っん~~」やっぱ脚もだめっ。 「断っときながら、誘って来られると腹立つんですけど!!!」如月は熱く立ち上がっておさまらない、睦月の幹を洗い始めた。 「誘ってないし!! あっだめっ…んっ……やっだめっぁっ待っ敏感だからすぐ出ちゃうっ!! やめっんっ…だめっぁっあっやっはあぁっ」ほらぁ、出ちゃったぁ……。 「なに睦月さ~~ん、洗ってるだけなのに、えっちぃ~~」妖艶な瞳に見つめられ、ドキッとする。 「如月のばかぁーーっ!! えっち違う!!! ぶっ」強めのシャワーを顔に直接当てられた。 「やめて!!!! 前見えないし!!! 何するの!!! もう出るーーっ!!!」椅子から立ち上がり、湯船へ入る。 「もう出たでしょ、いっぱ~~い」目を細め甘い声で言う如月に恥ずかしくなる。 「意味違うわ!!!!」風呂桶で如月の頭を叩く。ぱこ。 「いったぁ~~い!!! 叩いたぁ!!! 行かないでって意味だったのに!!!」如月は手にジャンプーを付け、頭を洗い始めた。 「そんな解釈分かるか!!!」如月を見つめる。  如月がバスチェアに座って自分の頭を洗っている。そう、これはチャンス!!! 何故なら如月は両手が塞がっている!!! 俺が如月の身体を洗える=如月を攻めることも可能!!!  ざば。風呂から上がり手にボディソープをつける。よし、お返しといこう!!! ボディタオルじゃなくて、手で洗って如月を感じるっ……はぁっ。 「おりぁああぁあぁあぁあ!!!」なでなでなで。背中から洗っていく。 「ちょ、やめて? 洗わなくていいですって!!! 間に合ってます!!!」まだ頭洗ってる、今のうち! 「間に合ってません!!! 胸元洗いまぁす!!!」指先で遊ばせながら洗う。 「ぁっ…やめてっ……あっ…普通に洗って…っん…てば!!」  こ、これは身体を洗う許可が正式に降りた!!!! 少し怒ってるけど『私の下半身も洗って睦月さぁん……(照)』というツンデレ!!! 分かりましたとも!!! もちろん洗わせていただきます!!! 「許可頂きましたぁ!!! 下洗いまぁす!!!」如月の脚に触れる。 「なんの許可?!?! 出してないけど!!! 何勝手に洗って!!!……っ」内腿を洗うと如月の身体がビクッと反応した。か、可愛い。 「脚洗い終わりましたぁ!!! ここも洗わなきゃね~~っ!!!」如月の幹に手を添える。 「ちょっと!!! 許可出してない!! 自分で洗います!!! 立っちゃうから!!!」頬を赤く染め、小さく肩を上げる如月が可愛くて、続きをしなかったことを少し後悔した。 「さっきからずっと立ってましたけど」如月を真顔で見る。 「うるさい!!!」 「乱暴な言葉、い~~けないんだぁ~~」洗っているフリをして、手を動かす。 「あ……はぁ…だめ……やめて……やめて…ください…ぁっ……んっお願い……さっきから我慢してるんだから……はぁ…ぁっ」ふ。なんか可愛いな。泡をシャワーで綺麗に洗い流し、口元へ持ってくる。 「え?」如月が固まった。 「俺からの大サービス。だからイッても良いよ? 如月~~っ」深く咥え込み、舌を這わせる。 「睦月さぁん…あっ……だめだって…んっ…ぁあっ…」甘く自分を呼ぶ声は奉仕したい気持ちを高める。目元がトロンとし始めた。よっぽど我慢していたのだろう。口元から離す。 「あっ……やめ……ぁ…ぁあっ……睦月さ…あっ……出ちゃう…ん…あっ裏は…あっ…はぁ…」先端を舐めたり、根本から先へ向かって舐める。裏側も丁寧に愛撫する。好きだね。ここ。おおきく硬くなってきた。もう一度咥える。 「はぁ……あっ…だめ……んっ…んっ…はぁ…出ちゃう…ん…ぁはぁっ…」唾液を含み、口内で舌を這う。素直な反応が嬉しくて、熱が入る。あと少し。気づいた時には口の中に蜜が広がった。 「なにぃ? 如月さぁ~~ん、洗ってるだけなのにえっちぃ~~」シャワーで全身に付いた泡を流していく。 「今のは洗ってる違う……」顔を赤く染め、恥ずかしそうに俯く如月が可愛くて、頬にキスする。ちゅ。 「綺麗になったね。一緒に湯船入ろ?」やんちゃな笑みを浮かべ如月を誘う。 「何もう……」手を取り合い、湯船へ入った。  たまには俺が後ろで抱きしめちゃお。湯船に端に背をつけ、背後から如月を抱きしめた。いつもの逆。でもたまにはそれが心地良い。  甘えるように、もたれかかってくれる如月の頭に頬擦りをすると、柔らかい髪の毛から石鹸の香りが漂った。はぁ、断っといてアレだが、やっぱりシたいかも。  目から、匂いから、抱きしめているこの肌触りから、自分に入ってくる如月の情報全てがそそられ、下半身に熱を帯びさせる。  お願い、少しだけだから。手で髪の毛を退かし、首筋に口付けする。ちゅ。驚いたのか、唇から小さな震えが伝わった。 「睦月さん、私これ以上はのぼせてしまいます……」如月の顔を覗き込む。顔が紅潮している。赤くて可愛い。むらむら。 「そっかぁ……?」自分に残っていた快感はすっかり、どこかへいってしまい、気持ち的には元気になっていた。 「うん、だから、あがろう? ね? ダメだから……ねぇ…ぁ……はぁ…」親指で胸の突起を擦る。  俺も頑張れば如月を絶頂(オーガズム)へ導くこと出来るかな? のぼせさせないように、湯船の栓を抜き、湯量を減らす。  ごぽぽぽ…… 「だいじょーぶ、気持ちよくさせてあげる」如月の脚をそっと広げる。 「いいって!! しなくていいから!! 受けは苦手なんだって……ぁああっ…」閉じているところに指をゆっくり飲み込ませた。中が熱い。 「ねぇ、なんで苦手なの?」ぐちゅ。指を動かすと、水滴の音が浴室にいやらしく響き渡る。 「あっ…ふぇっ? んっ……だって…ぁっ……こんな喘いだり……気持ちよくなってる姿……んっ……見せたくない……なんか…ぁっ……恥ずかしい……はぁ…睦月さん……もうむり……」ぐたっ。  如月は長時間の風呂と睦月の攻めで、体が温まり、のぼせた。 「え? ちょっと!!! 大丈夫?!?!」腕の中でぐったりしている。 「……おふろでたい……」顔真っ赤だし!! 「ごごごごごめん!!!」如月の膝の裏に腕を通し、お姫さま抱っこし、浴室から出た。  バスタオルを首から下げ、如月の身体にバスタオルを被せる。リビングまで運び、床に寝かせた。えっと!! えっと!!! 水分補給!!! あと冷やさないと!!! 「お兄ちゃんどうしたの? ぱんつ履けば」卯月にじぃっと見られ、バスタオルを腰に巻く。 「見るな!!! 如月がのぼせて……俺が自分都合で……うぅ……」反省のあまり、床にうずくまる。 「如月、水だよ~~」卯月はプリンをスプーンで掬い、如月の口に入れた。 「それ……水違くないですか……でもおいし……」もぐもぐ。 「水のように食べれるから、もはや水みたいなもの。食べろ食べろ。ちなみにこれは如月のプリンです」カップからプリンを掻き出し、口へ突っ込んだ。 「え? ってちょっ…はっ…ん゛!!(私のプリンもうないの?!?!)」身体を起こし、口元を押さえる。 「お兄ちゃん~~如月治ったよ!!」  治った?! いやいやいや。冷蔵庫から水を取り出し、コップへ注ぐ。水の入ったコップとプリン、そしてスプーンを持って如月の側へ座った。 「私のプリンがぁ~~」如月が泣いている。 「俺のプリン半分こしよ?」    水の入ったコップを如月に渡した。 「良いんですか?」  コップの水を飲む如月と目が合う。 「うん、その方が美味しいし。食べさせて?」  如月はコップを床に置き、プリンをスプーンで掬い、睦月の口元へ運んだ。  目の前にきたプリンを食べる。ぱく。つるんとした舌触り。甘くて美味しい。お風呂、早く出てあげればよかった。謝らなきゃ。 「如月、ごめんね。気をつけます」  しゅん。反省のため、正座する。  「別に良いってば。ぱんつ履けば」 「自分もぱんつ履けば」  バスタオル一枚でひとつのプリンを食べさせ合う。熱くなった身体もすっかり冷めた。 「年頃の女子の前で裸族ってどうなの!!! もう見慣れたけどね!!! 色々!!!」  バサ。顔を赤くした卯月が着替えを投げつけてきた。 「色々とは……」 「着替えありがとう~~」    如月の顔を見る。顔はまだ少し赤い。だけど、目を細め、優しく微笑んでいた。  結局、何がしたかったのか分からなくなっちゃったけど、嬉しそうに微笑んでいる如月をみるとこちらまで嬉しくなる。  まぁいっか。

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