つう、と先走りが溢れているのを感じて頬に羞恥が集まる。由羽は長い睫毛を震わせながら希逢のものに手をかけて動かしている。弱火でコトコトと煮立てられているような快感に、腰が時々跳ねる。それを気持ちよくなっていると捉えたのか、由羽は少しづつ大胆になっていく。希逢は無我夢中で自分のことを感じさせようとしてくる由羽を見てたまらなくなる。なんて健気な子なのだ、と。 　先走りを指の腹にくっつけて、糸を引く様子を希逢は見せられる。由羽は赤面しながらも、屹立に口をくっつけた。はむ、はむ、と何度かついばむようにキスをしてくれる。唇がぷるぷるとしていて、由羽の口から垂れる唾液が滑りとなり、由羽の口淫を手助けしている。 「っや、ば」 　ぺろぺろと熱い舌先で竿の部分を舐めあげられ、気がどうにかなってしまいそうだ。伏せていた目を少し開いて様子をうかがえば、由羽が懸命に裏筋のあたりを舐めている。自分の弱いところなため、震える腰を我慢して耐える。 「はむゅ」 「ん」 　由羽に喰われた。先端をぱくつかれている。小さな口で一生懸命に吸い付いてくる由羽を見て、とても意地悪したくなってしまった。 「そんなにあむあむして、おいしい？」 　ぽすぽす、と希逢が由羽の頭を撫でると「ふにゃ」とした目をしてすりすりしてくる。 「んう。おいひい」 　ぽ、と頬を紅潮させながらも素直に伝えてくれるいい子だ。だからこそ、Sにはたまらない。 「じゃあもっとできるよな？」 「んっぐ！？」 　由羽の後頭部に手をかけて抑え込む。ゆっくりと由羽の口内を暴くように腰を埋める。一番奥まで飲み込ませるのに、そんなに時間はかからなかった。 「きっつ。喉まんやばいわ、これ」 　由羽はぷるぷると震える子羊のように潤んだ瞳で希逢を見つめてくる。それに加虐心が芽生えないはずはないので、希逢はさらに腰を揺らす。 「喉の奥犯されてんのわかる？」 　きゅう、と喉奥が締まる。その感触にイきかけたが耐えた。希逢はそんなに簡単に果てる男ではないのだ。 　がぽがぽと由羽の口に出し入れしていると、由羽が手を遠慮がちに伸ばしてきたので恋人つなぎにしてやる。すると少し目を瞬かせて、少し幸せそうな顔をするのだ。こんなふうに見つめられると、希逢は性欲以外の部分にも何かが響くような気がした。 「イきそ」 　こくこく、と由羽が頷く。手をぎゅっと握って離してくれない。掴む力が強まる。希逢も握り返した。 「出すよ」 　果てる直前に由羽の口内からずるりと抜き出して、顔にかける。ぱた、ぱたた、と濃い白蜜が飛び散って由羽の顔を濡らした。それに密かに満足しながら、希逢は残液を振り絞る。由羽は硬直して動かない。さすがに初フェラ＆初顔射は驚かせてしまったようだ。 「今拭くから。ごめんな」 「う、うん。ちょっと待ってね」 　由羽が口端に付いた白蜜を舌で舐めとる。 「なんか甘い……」 「馬鹿。舐めなくていいから」 「はあい」 　希逢が焦って急いでティッシュで顔を拭く。