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第43話 R18

「……」  はっとして身体を起こす。壁時計は午前10時ちょうどを示していた。二度寝なんていつぶりだろう。普段は一度起きてしまったらなかなか寝付けなかったのに。由羽は警戒心ゼロの様子でまだ安眠中のようだ。眠すぎも身体に悪いと聞くから、と俺は由羽の身体にぴったりと身体をくっつけて耳元で囁く。 「まもなくこちらのドアが閉まりますーー」 「っわ! 電車、寝過ごした!?」  さすがは社会人、と感心した目で飛び起きた由羽を見つめる。目はいくばくかしょぼしょぼしている。 「おはよう。なかなか起きないから強制的に起こしてみた」  俺がしれっと電車のアナウンスの物真似をして起こしたことを伝えると、かくんと由羽の身体の力が抜けたようでベッドに戻っていった。 「それ反則だよーっ。ほんとに遅刻したかと思った……」  安堵のため息を洩らす由羽を少しむっとして見る。なんだよ、俺より仕事優先すんのかよ。そんなの社会人ならば当たり前なのに、俺はまだその経験がないからわかんねえ餓鬼なんだ。むくれたまま、由羽に覆い被さるようにベッドに縫いつける。由羽はきょとんとしていて状況がわかっていないようだ。 「……希逢くん? どうしたの」 「……」  答えてやらない。由羽はさぞ驚いているに違いない。俺の腕の中でわたわたと手を動かす。 「えっと、ごめん。おこってる?」 「……」  また無視。自分でもやってることクソガキなのわかってっけど、嫉妬なんだか最優先されたいのか知らないが俺は頑固だった。 「別に。でも、今から俺がすることに口出さないでくんね?」 「ちょ、っと!?」  強制的に由羽の口を閉じさせて黙らせる。濡れた舌で由羽の口内を味わい尽くす。特に下の歯の歯列を撫でるように舐めると、下から甘い吐息が聞こえてくるからそこを重点的に攻めた。じゅる、とひととおり吸い上げてから口を離した。由羽は赤面して動けなくなっている。  由羽の下半身に腰を押し付けると、互いのものがごりと音を立てて布ずれした。 「なんだ。興奮してんの」 「……」  由羽は口をあむあむと動かして声にならないらしい。 「いーよ。昨日たくさんシてくれたから、俺からも返すわ」  俺は黒のスウェットを脱ぎ、白のTシャツを脱いで下着1枚になる。ボクサーの中は発情してるみたいに暑い。早くこの熱を解放したかった俺は、由羽のスウェットごと下着を下ろす。足先まで綺麗に通して床に落とした。由羽の昂りに手を添える。そこは既に十分硬くなっている。期待に震えているのかびくびくとしていて触り心地がいい。そして綺麗だ。たしかな弾力もある。こんな形が綺麗なやつを挿れる相手がいなくてかわいそう、などと頭の熱する俺は嘆息する。俺は由羽の乳頭に舌を這わせながら愛撫していく。昨日よりももっと吸い付き、離さない。由羽は自らの腕に口をあてて声を抑えている。その姿もいじらしい。慣れてないんだろうなと予想する。いや、これでめちゃくちゃ慣れてるビッチだったらそれはそれで燃えるけど。えろいことなんかなーんにも知りません風を装い、清純派を演じているのだとしたら相当なやり手だ。男心というものをよく知らなければそんな芸当はできない。  まあ、由羽に限ってそれはねえと思うけど。  俺は由羽のとろ、とした先端を指の腹で撫でて幹全体を濡らす。ぐちゅぐちゅと濁音混じりで身体が火照る。俺も下着から出して二人のものを手で動かして扱く。由羽は扱き合い自体初めてであって欲しいと、俺は願ってやまない。由羽の初めては全部俺が埋め尽くす。ビンゴみたいにして、何列もリーチを作ってから上がる。

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