44 / 94

第44話 R18

「んっ……ふ……あぁ"」  腕の中での乱れっぷりに普通にテンションが上がる。俺は寝起きはかなり塩対応になりがちなのに、今はでろでろに甘やかしている始末。これも全部あなたのせいです。俺をこんなにしたあなたのせいなんですよ、由羽さん。 「ぢゅ、ちゅく……ちゅ」  片手で由羽のと俺のを扱いて、もう片方の手で由羽の頭を抑えて唇を頬張る。朝メシはこれでいいやとか、キスばっかしてたら由羽酸欠で死ぬなとか、いろいろ頭を巡るけど俺はやめられない。やみつきの猫のマタタビみたいなもんで、永遠と口を貪って食う。由羽のものがぱんぱんに膨らんでいるのも指越しに伝わってくる。だから俺は、ぱっといいところで由羽のものから手を離した。 「Stay(待て)」 「ほぇ……?」  解放を待ちわびていた様子の由羽は、「待て」をされてひどく苦しそうだ。Commandを出したから自ら動くこともできずに硬直している。息だけはあはあと絶えず繰り返している。目の瞳孔は開き、うるるんとしている。我慢のし過ぎで目がうるんでいる。それもかわいいと思う。もっと愛でたい。この子はもっと愛されてしかるべき存在だと思う。 「今日はこっちでイけるように訓練(トレーニング)」 「……とれー、にんぐ……」  俺はにこ、と百パーセント愛想笑いを浮かべてから由羽の蕾に舌で触れる。そこに触れるのは別に初めてではなさそうな、そんな快感を既に知っていて期待するような由羽の表情を見て、俺はかなり苛立ちをつのらせた。優しくやってやろうかと思ったが、手加減はしない。過去の男にここを使われていたんなら、容赦はしない。俺が今までで一番気持ちよくさせるDomになる。絶対に。  ぬちゅ、ぬる、と由羽の蕾をノックするように舐め続ける。案外、舌先はすぐに侵入した。まずは入口を緩やかにさせてほぐすために、由羽の屹立を度々刺激してやりながら動かす。イきそうになる素振りを見せたら手を放し、煮えたたせる。後ろを舐めても思ったより狼狽えないってことはやっぱ経験済だな。内心残念で無感情にさえなるが、それは別にどうでもいい。俺は今目の前にいる由羽が抱ければそれでよかった。その為の準備をしているのだから。  入口が柔らかく弛緩してきたところで、俺は由羽の先端から溢れる先走りを使って人差し指を挿入した。うわ、みっちみち。内壁がぬるぬると指に吸い付いてくる。由羽は? 反応を確かめるように顔を上げたら、目を伏せて赤面する子がいた。両手をぐーにして胸の前でぷるぷる震えている。 「由羽」  柄にもなくやさしく名前を呼ぶ。すると 「っ」  ぱちっと目があった。それをすぐに逸らそうとするので 「Look(目え逸らすな)」 「んっ……ん」  2つ目のCommandを放った。由羽はつむっていた瞳を開いて俺から目を離さない。その視線がとても満足なので、俺はまた作業の途中に戻る。2本目。中指も入れて中を押し広げていく。2本挿れたところで、由羽の身体がびくんびくんと細かく跳ねた。背中をしならせるようにして、何かから逃げようともがいている。ここか。中の奥のほうでこりこりとした弾力のある部分を撫でると、きゅんっと中が締まる。ああ、ここか。由羽の気持ちいとこ。見つけてしまえば俺のもの。3本目の指を挿入すると、また身体をびくびくとさせている。腰が逃げるように動くので俺の腕で固定させる。かくかくと腰が震えている様子は産まれたての小鹿のようだ。ずぷずぷと3本の指を出し入れしていると由羽もどんどん乱れ打つようになった。ごり、と奥のところに指の先端が入るとぎゅううっと一気に中が締め付けられた。そのまま、由羽の先端からびゅっびゅっと何度か白蜜が飛び散る。それは勢いよく由羽の頬まで飛び散った。 「ああ"っ……ぐっ」  由羽の身体が跳ねている。水に打ち上げられた魚のように。 「こんな顔であぐあぐしちゃったの。えろ」  顎を掴んで目を合わせる。由羽の口からは唾液が垂れている。余程気持ちよかったらしい。困り眉で俺を見上げている。目の焦点が定まっていない。 「まあいいや、意識飛んでそうだもんな」  俺ももう我慢の限界で頭くらくらするくらいいい。手で扱いて、目の前で足を広げて惚けている由羽を見て更に興奮する。 「っは……」 そのまま由羽の身体に白濁をかけた。かなり濃い。どろどろと溢れたそれに自分でも笑ってしまう。

ともだちにシェアしよう!