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第76話 推しDom↑18は忠犬Sub↑20を抱く
「ほんと? ほんとに俺がもらっていいの?」
嗚咽混じりで問う由羽に希逢が優しく微笑みかける。
「ああ。由羽だから渡したかった。貸して。俺も付けてあげる」
チョーカーの形をしたCollarを希逢が静かに首にかけてくれる。きゅ、と首元を締め付けられた瞬間由羽の身体中が歓喜した。由羽は心も身体も希逢に服従した。その場でCommandも出ていないのにKneelの姿勢をとった。おしりをぺたんとラグにつけて、ご主人である希逢を見つめる。その行為に希逢は言いしれない満足感と法悦感を覚えた。
「Good Boy 」
さわさわと希逢が由羽の顎の下を撫でてくれるのがくすぐったくて身を捩る。希逢も静かにラグに腰を下ろして由羽と目を合わせる。その目はきらきらと潤んでいる。まるで銀河に浮かぶ星屑のようだ。希逢は由羽の頬に手を添えてゆっくりと言葉を紡ぐ。
「好きだ。俺から一生離れないで。俺が由羽を幸せにするって誓う」
由羽は涙を浮かべながら頷く。
「俺も希逢くんのこと幸せにする。大好きだよ」
2人の顔が自然と近づき、そのまま重なった。合わせた唇から互いの熱を貪るように与え合う。与えることと与えられることは同義であるとその時2人は思った。
2人が結ばれた日。それは希逢の誕生日のクリスマスイブだった。
この人のことを決して離さない。そう誓って手のひらを握りしめた。
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