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第79話 2日目 労り尽くしばぶ R18

(あれ? なんだろう……身体むずむずする。胸が熱い……)  翌朝、朝日が差し込む窓辺のソファで由羽は目覚めた。目覚めたというより無理やり起こされたといっても構わないだろう。 「わっ……な、なにしてるの希逢くん!」 「んー?」  そこには由羽をソファに押し倒して乳首を吸っている希逢の姿があった。ちらりと厚い舌がのぞく。それは舌先をすぼめてちろちろと由羽の胸の飾りを舐めて、ちゅぱちゅぱと何度も吸い付いてくる。 (これがむずむずの原因だったのか)  由羽は寝起きのぼんやりとした頭のまま、希逢から与えられる快楽に溺れていく。由羽が腰をくねらせているのが希逢にしてみれば「襲ってください」のサインと受け取ったらしく、今度は唇に吸い付いてくる。ちゅ、ちゅ、と唇に吸い付いてくる希逢の身体を押しのけようとしても逞しい身体はがんとして動かない。仕方なく由羽は希逢に身を任せることにした。 「朝からちゅうって幸せだな」 「っ……もう、恥ずかしいよ」  にこ、と微笑みを浮かべる希逢の表情は朗らかだ。余程昨夜の情事に満足しているらしい。由羽の身体を労わるように腰を撫でてきた。 「腰、痛むか? だるさとかない?」 (胸吸いつかれて丸出しのまま聞いてくることじゃないよなあ) 「ううん。痛くないしだるくもない」 「そ。じゃあ」  希逢の笑顔が作り物みたいに固まった。ぎく、と由羽の身体が警戒音を鳴らす。この顔、この甘い誘うような声、子猫のような潤む瞳。 (やばいこのままめちゃくちゃにされる) 「2日目スタート」 「……うう」  由羽は観念したような鳴き声を出してから、希逢の指先に狂わされていく。 「うわ。もうぷっくりしてる。俺に吸われるの好き?」 「……うん」  胸の突起に吸い付くのをやめない希逢のことが、なんだか大きな赤ちゃんに見えてきてしまいダメダメと心の中で自分に叱る。 「……じゃあこうして」 「え」  体勢を変えられる。由羽がソファの上に正座をして、希逢がその膝の上に頭をのせてきた。 「ばぶー」 「……!」 (おっきな赤ちゃん……!?)  両手を胸元で握って希逢が下から上目遣いで由羽の顔をのぞいてくる。目はきらきらと光に満ち溢れ下半身も兆していた。部屋着のスウェットがテントを張っている。 (これって授乳手コキ?) 「ほら手はこっち」  希逢に手を引かれてテントにすりすりと擦り付けられる。自らスウェットを下ろして由羽に昂りを見せつけてきた。朝勃ちでそこはしっかり上を向いて不動のようだ。 (きっとこれ希逢くんが満足するまで終わらないな)  こういった擬似playをするのは初めてで少し躊躇いもあるが、この姿勢のまま希逢の喘いでいる姿を拝めるならそれはそれでありだと思った。   「んー」 「っ……ちょっとそれくすぐったいよ」  希逢は由羽の片胸に吸い付きながら由羽の脇腹をさわさわと撫でてくる。フェザータッチのそれは由羽の腰の奥に甘く響いてくる。反応しているのもきっとバレバレだろう。希逢の首裏を押し上げてしまう自分の昂りに恥じながら、由羽は希逢の屹立に直に手を触れる。ちゅこちゅこという粘着質な音が由羽の手から聞こえる。我慢汁が鈴口からぷくっと溢れてきて、それが由羽の手のひらをしとどに濡らしている。

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