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第86話 合わせっこ R18

「もうギンギンじゃん」 「希逢くんもね」  交差する視線は熱く絡んでいる。希逢の骨ばった大きな手のひらに由羽のものと希逢のものが密着して上下に動かされる。 「兜合わせってなんかえろいな」 「……っん……あっ」  余裕のある笑みを浮かべる希逢とは一転、由羽は思わず声を洩らしていた。希逢の手は熱く、昂りも大きくてどくどくと脈打っているのが直に伝わってくる。ぐりぐりと裏筋を擦り合わされて腰の奥まで甘く響く。特にカリ首を執拗に擦られてへこへこと腰が揺れてしまう。そうすると途端に希逢が指の輪っかを緩めてしまい思うように強い刺激を得ることができずに喘ぐだけとなっていた。 「なに。もう限界?」 「っ出したい」  由羽の必死のお願いを希逢は笑顔で制止する。 「まだだめ。早漏くんの由羽はもう少し我慢を覚えないと」 「ああっ……あん」  ぎゅ、と亀頭をつままれて腰がびくんびくんと跳ね上がる。些細な刺激も今は深く響いてしまう。 「ほら我慢」 「……うう」  由羽は今にも涙が溢れてしまいそうなくらい感じていた。まだ触れてもない後孔はひくひくと収縮しており、また希逢を求めているのが証明されてしまう。早くその硬くて太いので蓋をして欲しいとさえ思ってしまう自分を恥じる。 「じゃあ10秒我慢したらイかせてあげる」 「ふぇ?」 「イきたくて仕方ないって泣きそうな顔見せられたら俺も手加減はするよ」  由羽のものと希逢のものがまた手の中で擦り合い、粘着質な音を立てて解放へ導かれていく。 「ほら10、9、8」 「はぁ……ん」 「7、6、5」  ぷにぷにと1番弱い亀頭を親指の腹で撫でられてお腹の奥がきゅうっと締まる。柔らかい手つきが次第にぐりぐりと強く擦られて由羽の鈴口から我慢汁が止まらない。 「やぁ……そこっ……だめ……イく……」 「4、3」  希逢はカウントダウンの間も扱くのをやめない。今度は裏筋を執拗に擦りあげてくる。由羽は腹の奥がぐんっと勢いよく震えて白蜜が精路を駆け抜けていく感覚に身を震わせる。 「2、1」 「イくっ……出る……出ちゃう」 「Cum(イけ)」 「ぁあん……っ」  Commandと同時に由羽は吐精した。希逢の頬にまで白蜜が勢いよく飛んでいる。そして由羽がイくのと同時に希逢の昂りもはちきれんばかりに赤く膨らんでいた。 「あー。由羽に顔射されるの初めてだな」 「あう……ご、ごめんなさ、い」  イタズラっ子のような不敵な笑みを浮かべる希逢に由羽は頭の中がふわふわしながらも謝る。希逢が自分の頬についた白蜜を人差し指で掬いとり由羽の唇に優しく差し込んだ。由羽は希逢のイタズラの意図を察して人差し指をゆっくりと咥える。ちう、ちうと吸い付けば自分の白蜜の何とも言えない味が広がり眉を顰める。ぬちゃぬちゃと由羽の口内を希逢の指が這いずりまわったあとで唾液で濡れた指を見せつけてくる。そのまま希逢の濡れた指が由羽の後孔にあてがわれた。ぬる、と入口を撫でられぐぷぐぷと吸い込んでいく。

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