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10.Escape~逃亡の果て
そんなオレの背後からは、オレを探す兵士たちの野太い声が聞こえてくる。
このままココから離れたとしても、血眼になってオレを探している兵士たちに見つけられるのは目に見えている。
だからといって、大人しく金持ちの側にはいたくない。
どうしようかと考えていると、一度は離れたオレの腕がまた捕まれた。
「こっちだ」
「えっ!? わわっ!! ちょっと!」
どこに連れて行くんだよ!!
オレの気持ちを知らない男は、兵士たちが群がっている反対側へと引っ張って行った。
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