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9.Night~捕らえられて

 オレはありったけの力を振り絞って暴れまくる。  だけど、オレを取り押さえる男2人の力には敵わない。  されるがままだ。 「ほら、全量入ったぜ?」  男は掲げて見せた。  注射器の中にあった液はすべてオレの中だ。  それがすごく怖くて暴れる。  ……だけど、なにかがおかしい。  さっき射された部分がじくじく疼くんだ。 「――っ!」 (なんだよ、これ!!) 「頃合いか?」  オレの表情の変化を見た頭は、手を伸ばし、乳首を摘んだ。  そうかと思えば指の腹を使ってクリクリと弄られる。  いくらか指で擦られていると、腹の奥底で何かが疼くような、そんな気さえしてくる。 「……んっ!」  オレの腰が、ビクンと震えてしまった。  後ろに縛られた腕の痛みが、おかしな疼きと入れ替わりにやってきた。 「やっと媚薬の効果があらわれたな……」 「な、に……!?」 (媚薬だって?)  それを聞いたオレの背筋に悪寒が走った。  男のオレにとって、胸の飾りは無いのと同じだ。

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