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1.Meet Again~同衾
「さあ、お買い得だよ。重労働ができて、夜の相手にもできる商品だ! これは買わなきゃ損をするよ?」
――暗闇の空にぽっかりと浮かぶ三日月。
人買いたちが持ち寄った、それぞれのランタンの明かりだけが、無限に広がる砂漠の、ほんの限られた足下周辺だけを照らす。
金持ちたちは珍しい商品を探し、この集団の中に足を踏み入れる。
そして、オレは――……。
「っふ、っあっ」
「なかなかいい声で鳴くだろう? 小さなこの孔に突っ込んでやると、よがってくること間違いなしだ。中で吐精しても、女と違って孕むことがないから何も問題はない。それどころか、たくさん注いでやれば、そのぶん悦んで体を開くぞ? どうだい?」
腰にベルトをはめられ、反り上がった自身には、銅でできた筒が取り付けられている。
人買い共に奪われた、ジャンビーアの代わりに――……。
両腕を縛る縄はなく、着ている物も何もない。
ただ、あるがまま、赤ん坊のように、生まれたままのその姿で人買いに両脚を開かされ、オレを知らない人間が――。
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