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12.Meet Again~同衾
……痛い。
心も、体も全部。
「いい、いいぞ。なかなか……っひひ……さあ、たっぷり流し込んでやるから、全部飲めよ?」
「っひ!!」
男の残酷な言葉で、オレの体が恐怖で大きく震えた。
まさにその時――。
「そこまでだ!」
オレを組み敷く男の声よりも、もっとずっと張りのある声が至近距離で聞こえたかと思った瞬間、オレの中にあった圧迫感が消えた。
支えを失ったオレの体は、そのまま砂の山に埋まる。
「抜け荷の一味か? それとも、それを買う、間抜けな金持ちか?」
「ちがうっ! 俺は!!」
「何にせよ、ここがどういうところか、お前は知っているはずだ。そして、この場所で、強姦まがいなことをしているんだ。詳しい話を聞こうか」
「はなせっ、俺を誰だと思っているんだ! 俺はこの国で、もっとも裕福な家柄なんだぞ!!」
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