◆ 　3ヶ月が過ぎた。 　腹部に重傷を負ったヘサームは、ナジさんの許可を得てやっと動けるようになった。 　ヘサームが弱っている時。 　やっぱりっていうか、いくらか襲撃はあった。 　だけどオレは強い。 　襲撃して来た奴らを逆に、コテンパンに打ちのめし、ヘサームの従者と協力して牢に閉じ込めてやった。 （へっ、ざまあみろ！） （オレを甘く見るからだ！！） 　それで話は変わって……。 　スラム街には、ヘサームの計画通り、水路が作られた。 　母さんの病気はナジさんに診てもらって適切な薬の処方で今はすっかり元気になった。 　妹のマスーメは、なんでも人を助ける仕事をしたいんだとかでナジさんの手伝いをはじめている。 　それで、オレは――っていうと……。 　ヘサームの養子になって、一緒に暮らしている。 　でもって、いくらか襲撃して来た奴らを叩きのめしたオレの腕が見込まれ、晴れてヘサームの隊で副隊長に就任したんだ。