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第56話

 スキルでもない。  魔法やマジックアイテムでもない。  一体なんなんだ? (精霊の常時憑依とか)  けれども負荷が大きすぎる。  ニンゲンという生物の構造の耐久性では、肉体的にも精神的にも持たない。  だから召喚魔法や、召喚契約というものが存在する訳で。 (う〜、全く分からない!) 「お悩みのところ、申し訳ございません。彼の特性は最も盲点な力……いえ、ある種の才能です。盲点ゆえに、どれだけ考えても答えには辿り着けないかと」 「はい、降参です」  素直に降参しよう。ゼフィルさんも解析不能だと言っていたんだし。  コホンと一つ、ゼフィルさんが咳払いした。 「それでは。彼の性能解説ですが、能力名は特になし。強いて言えば、影が薄い……という事です」 「あぁ、なるほど」  ぽんっ  …………………………って。 「エエエェエーッ!」

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