113 / 172

第113話

「やれやれ、私は君に甘いようだ。仕方ない。君の意思を尊重しよう」 「ありがとう!お兄様」 「ようやく笑顔が戻ったね」  俺の股間のブランコは、二機とも安全が確保された。  一件落着だ。 「しかし私は国王としては失格かも知れないね。僅かではあるが、世継ぎ誕生が遠のいてしまった」 「それは……」  受精率が下がるとは、そういう事だ。 「君が気に病む事ではないよ。その分、回数でリカバリーしよう」 「……え?」 「受精率を上げるための努力だよ。それにね、αの精液はβの……つまり一般人よりも2〜3倍濃い。精子がたくさん含まれているから、安心おし」  安心……なんだろうか? (それって〜〜)  とんでもなく、ハードルが上がってしまったような〜 「既に確認済みだろうが、私のブツを気に入ってくれていたなら嬉しく思うよ」  確認?  ブツ? 「何の事でしょう?」 「おや、まだだったかい。私も候補の一人として、お見合い写真を送ったのだが?」  お見合い写真★!!  って、あの。 「卑猥なヤツ!!」 「最高の褒め言葉だよ」 「褒めてませんっ」

ともだちにシェアしよう!