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第8話 純潔が散るとき
激情を押し込めた萌葱色の瞳に煽られ、渉は両手で自身の赤い花びらを左右にくぱりと開いた。
扉が開いた熱い粘膜は片割れを求めてひくついた。
「穂積、早くきて。俺の中を埋めて、ひとつになって」
「ああ、渉っ……!」
足がぐっと開かれると、そこに穂積が体をさらに寄せてきた。
御陰に穂積の陽物が宛てがわれ、ゆっくりと隘路を進んでいく。
「は……、んっあ、う……」
「狭い、っですね。痛くありませんか」
「ん、大丈夫」
嘘だ。
本当はとても痛い。
破瓜の痛みは想像を絶するほど痛かったが、それよりもちゃんと穂積とひとつになりたかった。
息を吐いて力を抜くことに集中すれば、それに合わせて穂積が最奥を目指して腰を進めた。
ゆっくりと時間をかけて渉の蜜壺の中に穂積の灼熱が収まった。
中の穂積がどくどくと脈打っているのがはっきりとわかる。
二人ともびっしょりと汗をかいていて、それでももっとひとつに混ざり合いたくて互いをぎゅっと抱きしめた。
「穂積の、すごく熱い」
「渉の中もとても熱くて気持ちいいです。慣れるまで抱きしめていてもいいですか?」
「うん。なあ、口吸いして」
「もちろん、いくらでも」
穂積は言葉通り、たくさん口吸いしてくれた。
唇だけでなく額や頬、耳や首筋、鎖骨に至るまで口吸いし、時折ちりっとした痛みとともに赤い所有印を落としていく。
同時に小さな胸の尖りをコリコリと揉まれた。
すると、痛みが支配していた御陰がじわじわと快感に染まっていく。
鼓動が逸り、吐息が弾む。
隘路が疼いて仕方なくなり、刺激を求めてより一層穂積に絡みつく。
穂積は息を詰めながら耐えていたが、我慢できなかったのは渉だ。
尻を浮かせて腰を揺らせば、指で弄られてどうしようもなく気持ちよくなったあの場所が圧迫されてじわりと染み出すような快感が広がる。
「んっ……あ、ああっ……穂積、ねえ、穂積っ……!」
「ふふっ……私の、そんなに気持ちいいですか?」
「気持ちいいっ……ねえ、もっと、穂積を感じたいっ……」
「ええ。痛かったらさっきみたいに我慢せずにちゃんと言ってください。それが約束できなければ動きません」
「するっ……約束するからぁ……っ」
「いい子」
唇を啄むように口吸いされると、ようやく穂積が腰を揺らし始めた。
炎が揺らめくようにゆらゆらと動き始めた穂積は、渉の蕩けた顔と嬌声を確認しつつ動きを大きくしていく。
彼の亀頭があのざらついた場所を擦り上げると、心地よさにも似た快感が広がっていく。
さらに、最奥の子宮口を等間隔で突かれると勝手に腰が跳ね、ぎゅうぎゅうと穂積を締め付ける。
「痛く、ないですか?」
「痛くないっ……気持ちいい、あっんあっ……穂積は? 穂積は、気持ちいい?」
「とっても。渉、私の大切な、私の半身。あなたに会えて、あなたとこうしてひとつになれて、私はとても幸せです」
「俺もっ……ああっあ、穂積が一番大事だっ……好き、好きっ……」
「愛しています、渉。私のすべてを受け止めてください」
穂積の動きが激しくなった。
入口の締め付けの強い肉輪も、ざらついた快感の砂浜も、子種を求めて蠢く最奥も、余すことなく擦られ突き上げられる。
胸の飾りは両方ともピンと立ち上がり、それを穂積が爪で引っ掻く。
渉は穂積の背に爪を立てながら必死にしがみつき、襲いくる快感の波に身を任せた。
「ンぁっ……ああ、穂積っまたくる、あれがくるっ……!」
「いいですよ。私も、もう気をやりそうですっ……」
穂積に揺さぶられながら快感に頭を振ると頬に手が添えられ、そのまま口吸いされた。
舌が捩じ込まれ口内を貪り尽くす激しい動きと快感に翻弄されながら、渉は絶頂を迎えた。
「ふうっ……んっんっんあっ、ンンンンッ!」
「んっ、くっ……!」
視界がパチパチと明滅し、ふわりと浮いて落ちていく。
全身がびくびくと痙攣し、媚肉から透明な愛液を噴きながら穂積を締め付けると、穂積も低く呻いて渉の淫壺の奥に白濁を叩きつけた。
絶頂から降りてきても、股座がびしょ濡れになっていても、二人は唇がふやけるまで口吸いを楽しんだ。
吐息を分け合って、目を合わせ、何度も遊ぶようにする口吸いはこれ以上なく渉の胸を温かくした。
秋の昼下がりは少し肌寒い。
渉は薄い掛け布団を用意して、庭に出ていた二人を呼んだ。
「瑞樹、お昼寝の時間だよ。穂積も一緒に寝よう」
「はーい!」
「もうそんな時間ですか」
「うん」
元気に駆け寄ってきたのは穂積にそっくりだが、髪と瞳の色は渉と同じ黒色の童だ。
瑞樹は三年前に渉と穂積の間に産まれた子どもだ。
神との子づくりは特殊だ。
妊娠しても神力を与え続けなければならず、渉の体と胎の吾子に負担がないように何度も子種を注いで神力を与えた。
出産は産婆役でやってきた穂積の知り合いの神も驚くほど安産だった。
渉の腕の中にすっぽりと収まっていた赤子も、今ではよく話し、よく動く元気な子に育った。
半神半人ながら、その神力は幼いながらも穂積と同格だ。
逸材ではあるが、それ故に物心つく前から神力を操る修練をしている。
庭に出ていたのは穂積が瑞樹に師事していたからだ。
それでも、幼な子には変わりない。
昼寝は必要だ。
履き物を脱いだ二人が渉の下へとやってきた。
三人はいつものように、渉、瑞樹、穂積の順に並んで寝転び、掛け布団を分け合った。
渉は瑞樹の胸のあたりを優しく叩いて寝かしつけをする。
とろとろと目を閉じる瑞樹につられ、穂積の優しげな視線を浴び、春の陽気のような幸せを感じながら渉も目を閉じた。
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秋の昼下がりは少し肌寒い。
渉は薄い掛け布団を用意して、庭に出ていた二人を呼んだ。
「瑞樹、お昼寝の時間だよ。穂積も一緒に寝よう」
「はーい!」
「もうそんな時間ですか」
「うん」
元気に駆け寄ってきたのは穂積にそっくりだが、髪と瞳の色は渉と同じ黒色の童だ。
瑞樹は三年前に渉と穂積の間に産まれた子どもだ。
神との子づくりは特殊だ。
妊娠しても神力を与え続けなければならず、渉の体と胎の吾子に負担がないように何度も子種を注いで神力を与えた。
出産は産婆役でやってきた穂積の知り合いの神も驚くほど安産だった。
渉の腕の中にすっぽりと収まっていた赤子も、今ではよく話し、よく動く元気な子に育った。
半神半人ながら、その神力は幼いながらも穂積と同格だ。
逸材ではあるが、それ故に物心つく前から神力を操る修練をしている。
庭に出ていたのは穂積が瑞樹に師事していたからだ。
それでも、幼な子には変わりない。
昼寝は必要だ。
履き物を脱いだ二人が渉の下へとやってきた。
三人はいつものように、渉、瑞樹、穂積の順に並んで寝転び、掛け布団を分け合った。
渉は瑞樹の胸のあたりを優しく叩いて寝かしつけをする。
とろとろと目を閉じる瑞樹につられ、穂積の優しげな視線を浴び、春の陽気のような幸せを感じながら渉も目を閉じた。
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