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第63話
「陽斗、新……っもぅ……やめ……」
二人の熱い口腔に性器を深く咥えられ、窄まりを指で刺激され、腰が、からだの奥がブルブルと震える。
そして一際強く刺激されたその瞬間、
「っあ……っ!」
僕は二人の口のなかに温かなものを放っていた。
恥ずかしさと申し訳なさに顔が一気に熱くなるのを感じた。
でも二人は平然としたまま顔をあげると、先端に滲む残滓までも舐めとりながらそっと口唇を離した。ごくりと喉を鳴らしてゆっくりと僕のものを嚥下した。
「新、陽斗、そんなの飲んだら……」
「なんで?湊のものは俺のでしょ?」
「そうだよ湊」
動揺する僕とは違い二人はまったく動じなかった。
朝方にぽっかりと目が覚めた。右側には陽斗が寝ていて、左側には新が寝ていた。三人とも裸だったから驚いて一瞬で目が覚めた。昨夜のことを思い出そうとしたけど、あれ?なんで?頭がぼぉっとしていて思い出すことができなかった。
「陽斗ばかり見てないで俺も見てよ」
不機嫌そうな新の声がして。ドキッとして左側を見ると、
「やっと見てくれた。湊、おはよう」
にっこりと満面の笑みを浮かべる新と目があった。
朝から爽やかオ―ラ全開で、いつ見てもイケメンはやっぱりイケメンなんだって思っていたら、
「なんで新を見るんだよ。俺にはないのかよ」
不貞腐れた陽斗がぎゅっと抱き付いてきた。
「ごめん。陽斗おはよう」
「うん、おはよう。気を失うくらい気持ち良かったみたいで良かった」
「昨日の湊、すごく可愛かったよ」
昨夜のあれこれが頭のなかに急に甦ってきた。思い出すたび恥ずかしくて穴があったら入りたかった。
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