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第102話 流石にと思うのに※
口の中で息づく敏感なそれは、何度経験しても逞しくて、太ましい。舌先でなぞるとビクビクと蠢くのも、別の生き物の様で可愛くさえ感じるんだ。
僕はキヨくんのいやらしい匂いを感じながら、ますます張り詰めていく昂りを追い立てた。けれども同時にヌチヌチと優しく動いていた僕の中のキヨくんの指が、不意に数を増やして奥を撫でると、僕もまたビクリと腰をひいてベッドを揺らした。
僕は眉を顰めて、僕の足元に居るキヨくんに振り返ると文句を言った。
「そんなに煽らないで…。こっちがお留守になっちゃうでしょ?」
するとズルリと指を引き抜かれて、ますます僕をビクつかせながら、キヨくんは興奮した様子で僕の腰を抱えると、掠れた声で言った。
「玲の口が上手いから、俺結構ヤバいんだけど…。でも流石に玲の中に入るのは負担かも。優しく舐めてやるから…。」
そう言うと、僕の窄みを優しく舐め始めた。うっとりとする様な、柔らかな感覚は直ぐに快感を連れてきて、なのに焦らされる様で、僕は直ぐにもっとお腹の奥へ届くような刺激が欲しくなった。
僕は呻きながら、興奮をキヨくん自身にぶつけるように顔を振り立てて、じゅぶじゅぶと口の中へ挿れたり出したりした。突然僕のお尻をキヨくんが甘噛みして、僕は口を離して大きく喘いだ。
「玲、やっぱり玲の中に入りたい…。」
僕は自分でも蕩けてるのを感じながら、キヨくんのおねだりを無視できずに口を拭うと、キヨくんから退いた。キヨくんが僕をギラついた目で見つめながら、ジェルをたっぷり自分のそれに塗りつけた。
それは僕を疼かせて、期待させた。キヨくんが僕をベッドに仰向けにさせると、赤らんだ顔で僕をじっと見つめて囁いた。
「はぁ、凄い可愛い。そんなトロンとして俺を殺す気?そんなに俺の美味しかったか?」
そう言いながら、ヌルついたそれを持ってゆっくりと僕の疼く場所を撫でた。僕は短く息を荒げて、答えた。
「あ。うん…。美味しかった。んんっ。…もっと味わいたかったのに。あ、やぁ、ちょうだいっ。あ。おねがいっ。」
待ってもくれない約束された快感を、僕はすっかり動物めいてると思いながら懇願して欲しがった。自分でもすっかりエッチになってしまったと自覚しながら、僕はもう何度でもキヨくんが欲しくて堪らなかった。
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