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立派だね 2

そんなコニーの様子に、ノエルはエミンと顔を見合わせた。前のコニーなら「リッツェン殿下かっこいい!」などと、キャーキャー騒いでいたはずだ。 「えっ、何?…って、ああ、僕の態度のこと?もう、リッツェン殿下の側妃になるとかどうでもいいいやって思って。凄い方過ぎて、手が届かないし…それに、誰かさんしか見えないみたいだしさ」 コニーはそう言って、ノエルをちらりと見る。ノエルはその視線の意図にはもちろん気づかない。 「…まっ、あんたにはわからないか。僕は、そんなことより、治療士の仕事もっと頑張ることにしたんだ」 「…コニー!!立派だね…!!」 ノエルは感激して、目をキラキラさせ「一緒に頑張ろう」とコニーに声をかけた。コニーは「はいはい」と適当に相槌を打つ。 「そういえば、第2武器収容庫の扉の修復が完全に終わったみたい。なんでも最新の魔術を利用した鍵を備えてるらしいよ」 「最新の魔術?」 エミンの情報にノエルがすぐに食いついた。パラビナ王国の魔術レベルは他国の一歩先を行くほど進んでいる。 王都エンペラルには、最新の魔術を研究する王立魔術研究所が設置されており、そこで魔術士達は日々魔術の研究・開発に取り組んでいた。 「なんでも、簡単に開けることができない上に、爆破もできなくさせたみたい。攻撃を無力化する魔法陣を使ったとか…」 「ぷっ…じゃあノエルはもう簡単に扉を吹き飛ばしたりできないねっ」 コニーはエミンの説明をきいて吹き出す。ノエルが「もう吹き飛ばさないってば…」と困ったように答えると、3人同時に笑い声をあげた。 ノエルが扉を爆破した事実は、時間が経つと、とんでもなく恐ろしいことから、とんでもなく面白いことへと変わっていた。3人の中では、時々思い出しては語られる、共通の笑い話のようになっていた。 「新しい魔術かぁ…見てみたいな」 「今日は研修が始まるまで、まだ時間あるから行ってきたら?事情を話せば近くまで見に行けると思うよ」 ノエルはエミンの言葉を聞いて、第2武器収容庫に向かうことにする。 コニーは「ホント魔術バカなんだから」と半ば呆れてノエルに声をかけた。エミンは穏やかに微笑んでノエルに「いってらっしゃい」と手を振る。 ノエルは、2人に手を振って、食堂を後にした。 *** ノエルが第2武器収容庫に到着すると、そこには見知った顔が居た。 「ノエル・リンデジャックさん!!」

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