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ガーターベルト 4

「なっ…ちっ、違います!!履いてます!本当です!」 ノエルは顔を赤くさせて、誤解を解くために主張する。 「まぁ、一応討伐部隊の壮行会だから、節度ある行動というのが最低限あって…」 「ランドルフ隊長っ!誤解ですっ…履いてるんです。見てくださいっ」 ランドルフは、隊長として壮行会の出し物の企画した職種に送られる激励賞の審査をすることになっていると聞いている。 せっかく治療士達で準備した出し物を違う方向に捉えられたら困る、そう判断したノエルは、スカートをえいっと捲って、白いレースのついた紐パンツを見せた。 「うっ…かわっ…イイ…」 ランドルフは思わず口元を手で押さえる。 「僕も最初はこれが本当に下着なのかと驚いたのですが、この紐の両端をしっかりと結ぶことでフィットし、一応…そのギリギリ隠せるというか…後ろ側もですね、半分程出てしまってますが、ここに、小さい布があります」 ノエルは、執務机の上で、半分身をくねらせながら、お尻側の下着のデザインをランドルフに見せて説明する。 「一体…何のご褒美タイムなんだ…」 ランドルフは口元を押さえ呟きながらも、しっかりとノエルの可愛い下着姿を目に焼き付ける。 「僕達の出し物は、魔術を使いますし、ランドルフ隊長が誤解されているような内容では無いので…ご安心頂けると…」 「…安心できるわけがない」 ランドルフはそう口にすると、ノエルが動けないように、両足の太ももを押さえる。 「――ノエル、いいか、討伐第1部隊に配属されたら、間違っても他の隊員達にそんな可愛い下着姿を晒すようなことはするんじゃない」 「えっ…?」 「そんな姿を見せたら、どうなるか…」 「あの…でも、僕は普段はこんな下着を履いているわけじゃなくてですね…」 ランドルフは、注意喚起が全く伝わっていないノエルに笑顔を向けた。さすがのノエルも、ランドルフのこめかみに青筋が立っているのに気づく。目が笑っていない。 「わからないなら、身を持って知るしかないな?」

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