ヤキモチが気持ちいい、とか。 「ぁ、翠伊くんっ」 　思ったこと、なかったな。 「ンひゃ……ぁ、あっ」 　ベッドに上がって、俺の脚の間に陣取った桜介さんが膝立ちで、自分からルームウエアの上を捲り上げる。腰を引き寄せて、もうツンって、触れる前から尖ってる乳首に優しくキスをした。 「っ、ン」 　口に含むともっと硬くなって。 「あ、はぁっン」 　歯を立てると、切なそうな声が溢れる。 「あ、あっ」 　甘噛みしてあげながら、もう片方の乳首を指で摘んで。 「ンぅ……ンっ」 　抓って。 「翠伊くんっ」 　指で押し潰してから、今度は口でそっちを噛んで、甘噛みキスに濡れた乳首を摘んで、指で弾いた。 「ダメ、ぅっ、ンっ、そんなにしちゃったら、気持ち良くて」 　素直に感想を伝えるこの人が可愛くて、乳首の近くをキツく吸ってキスマをつけてから、その素直な唇にもキスをした。乳首にしたみたいに、柔らかい唇に歯を立ててから、甘噛みして、吸って。 　手は敏感な肌を撫でてから、プレゼントした下着の腰紐のリボンの輪っかをくるりと指に巻きつけた。 「あっ」 　このリボンを解いたら、脱げちゃうって、その瞳が切なげに訴えてくる。 　やらしいよね。リボンで留まってるだけだなんて。サイズが調節できるからこれにした。それに。 「翠伊くんっ」 　興奮する。前から見たら、とにかく綺麗で、レースはとても繊細で、ドレスみたいに豪華なランジェリー。バックも同じようにレースになってて、けど、腰紐はリボン結びでさ。このちょうちょ結びを解いたら――。 「僕も、する」 「？」 「僕も、つけたい」 「……」 「キ、ス……マーク……」 　独り占めされるのが、こんなに気持ち良くて、興奮するなんて、なかったな。 「だめ？」 「いいよ」 　だから、即答して、その唇にキスをした。 「俺」 「っ」 「桜介さんの彼氏ですから」 　むしろ、嬉しかったりして。 「あ……じゃあ……それでは」 　恐る恐る、そこにぺたんと座り込んでくれた。俺が服を脱いで上半身裸になると、きゅっと息を飲んでから、背中を丸めて、俺の胸の辺りに吸い付いてくれる。小さく、リップ音が聞こえて、一度離れて、付いてなかったみたいで、もう一回、今度はしっかりリップ音をさせながらキスをした。 「……ぁ」 　嬉しそ。 「付いた」 　めっちゃ笑顔。 「キスマーク」 　えへ、なんて笑ってる。 　やばい。 「翠伊くん」 　めっちゃ、可愛い。 「っ……ぁ」 　思わず抱き締めたら。 「桜介さんってさ」 「っ」 「エロいよね。乳首にキスしてこんなにしてるとか」 「っ、だ、だって」 　しがみついてくれた。ぎゅって。だから、そのまま抱っこして、俺の膝の上に乗せると恥ずかしそうに俯いた。 「す、好きな人とこうしてるんだから」 　真っ赤。ほっぺたも、唇も、肌も。 「勃っちゃう、よ……あっ、ン」 　その肌に齧り付いて、キスをして、首筋にマークをくっつけながら、レースの中で硬くしてるそれを撫でた。 「ンひゃっ」 「桜介さんって、カウパー、多いよね」 「あ、あ、わかんなっ、そう、なの？　わかんない」 「俺も、わかんないけど、桜介さんのしか触ったことないし」 「っ」 　そう言っただけなのに、撫でてたそれがピクンって反応した。 「俺のより、カウパー、多いって思っただけ」 「うん。でも、嬉しい。なんでもいいんだ」 　下着が濡れてる。 「翠伊くんの何か、なんでもいいから、なんかの初めてに、なれるの嬉しい」 「っ」 　それならけっこう色々、桜介さんが、初めてなんだけどな。 「あっ、翠伊くん」 「こんなに濡れてる」 「あ、あっ……リボンっ、解いたらっ」 　リボンの端を摘んで、引っ張ると、するりと解けて、前が。 「恥ずかしい、よ」 「トロトロ」 「あ、やだ、言ったら」 「ね、すごい濡れてる」 「あ、あ」 　俺も下着を下ろして、桜介さんのと一緒くたに撫でた。 「あ、これっ」 　濡れた音がして、クラクラする。 「桜介さんが扱いて」 「あ、翠伊くんの、熱い」 　優しい手つきなのに、全然もっときつく扱いていいのに、遠慮がちに俺と桜介さん、二人のガチガチになったそれを扱く辿々しい手つきに、目眩がするくらいに興奮した。 「兜合わせ」 「っ、あ、ン」 「初めてしたけど」 　やっぱ、桜介さんってエロい。 「めっちゃ気持ちいいね」 「あ、ン、ンっ」 　お尻をギュッと揉んで、腰を引き寄せてから、もう一度、割れ目に手を伸ばす。片方だけリボンが解けて、はらりとレースが肌蹴て露になった、小さな孔に、カウパーで濡れた指で触れると、ヒクヒクって、反応してくれた。 「ローションみたいに桜介さんのカウパーで、指……」 「あ、あ、あっ……翠伊くんっ」 「入ってく」 「あぁぁっ、あ、ダメ、だめっ」 　指を挿入しながら、仰け反って、指を締め付けるこの人の乳首にキスをした。 「ン、ひゃ、あぁぁぁっ」 　その瞬間、桜介さんが達して。 「あっ……ぁっ、翠伊くんっ」 　俺のと、桜介さんのを一緒に扱いてた細く華奢な手が濡れて。 「翠伊くん」 　甘い声で名前を呼ばれて、指はお尻の中でぎゅっと締め付けられてる。腕でも、縋るみたいに引き寄せられて。 「あの」 「？」 「今日は、このままじゃ、ダメ？」 「？」 「僕、このまま、欲しい」 「……」 「翠伊くんに中、で、出して」 　全身使って欲しがられてるって感じて。 「欲しい」 　クラクラした。