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朝起きた時からどう仲良くしようか考えていたぼくは、うんうん唸っていた。 「伶介、『ハニワのだいこうしん!』が始まるよ」 「はーい」 考えるのは一旦置いておこう。 今日はどの国を壊しにいくのかとわくわくとした気持ちで、リビングにアニメを観に行った。 今日はイタリアという国らしい。常に上げている手にはピザを持っていた。 いつものようにハニワに闘いを挑む人達を観ていた時、疑問に思った。 白い布らしいものを身に纏っていたが、それが男の人でも女の人でも同じような服装をし、しかし丈の長いスカートのようなものを男の人も身につけているのも違和感があったし、ある人は先のとんがった棒を掲げて走っていた。 オリンピックの種目にそれに似たようなものがあったような。 「まま、このひとたちのふくへんなんだけど、これなに?」 「この人達? ⋯⋯あぁ、古代ローマ人の格好をしているのかもね」 「こだいろーまじん?」 首を傾げた。 すると母はこう答えた。 「イタリアにローマっていう場所があるのだけど、その場所に大昔『古代ローマ人』って呼ばれていた人達が住んでいたの。多分その服はその時に着ていたものね」 「むかしのひとが、はにわとたたかっているんだね」 「そうね。でもこのアニメ、ハニワが死んだ人の魂を持っていく役割があるみたいだから、理屈としては合ってるわよね⋯⋯」 ぼくに対して言っているのかと思った呟きは独り言だったようで、言葉にして頭の中で整理しているような真面目な顔をしていた。 まだ死ぬということをはっきりと分かってないぼくは、ハニワの本当にしたいことが分からずじまいで、建物をよけずに壊しに行くさまが理由なく面白いだけで観ていた。 今もなぎ倒しているさまを観て、面白くて笑っていた。 たいがくんもみているかな。

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