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「そういうわけなんで、所長を渡してください」  ロイドは男性にアンディを差し出すように一歩横にずれた。 「俺は帰らねえぞ!」  突然アンディは、男性に向けて反抗的に叫んだ。 「所長がいなかった分の仕事も溜まってます。今すぐ帰った方があなたのためです」 「お前らでどうにかしておけよ!」 「所長にしかできないことだってあるんです」  ロイドも帰るべきだとは思う。けれども、鋼の意思を持ったアンディにロイドの聞いてもらえるとは思えない。 「だいたい、被験体がいない中での推論ってどうするんだよ。どっかから無理やりアンドロイドを連れてくるなんて犯罪は絶対ないからな」 「そう言っているわけではありません」 「じゃあどうしろっていうんだ?」 「あの!」  ロイドは反射的に声を上げた。

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