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「おまじない、ですか。僕はてっきりお好きなのかと思ってました」
「ロイドはあちこちよく見てるな。サリーやライルもよく気が付くって喜んでたぞ」
アンディは微笑みながら口にした。その姿は、ロイドがアンドロイドであることを知る前と同じものだった。
ドキリ。
しばらく感じていなかった感覚がした。アンディの笑顔を見ただけなのに、どうしてだろう。
以前サリーから借りた本に、今のロイドの状態と似たようなときの表現が出てきた。そこには、恋をしていると書かれていた。本当にそうなのだろうか、と、ロイドは自分自身を疑っていた。恋をしているのであれば、他にももっと感じることがあるはずだ。
何がどうあれ、アンディの笑顔を見られたことは今のロイドにとってとても嬉しかった。
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