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 出てすぐに見えたのは、圧巻するほどに広がる大量の本だった。研究室の一角だけというサリーの本棚がいくつあれば同じくらいになるのだろうかと考えてしまった。全ての本がロイドの求めているものではないけれど、初めて見る景色に心が踊っていた。  ロイドは端から順番に本棚を見ていく。楽しそうなタイトル、少し怖そうなタイトル、時折表紙が見える置き方をしているものもあった。しかし、ロイドが求めているものはなさそうだ。  半分くらい進んだところで、ふと目に入ったタイトルから目が離せなかった。ロイドは手に取って中を見てみる。  子ども向けと思われるこの本は小説ではあるけれど、文字以外にも挿絵が何枚もあった。

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