71 / 110

71

「……今日は本当に楽しかったですか?」 「楽しかった、楽しかった以外の何者でもない。ただ……」  アンディは黙ってしまった。無理に聞き出すつもりはないロイドは、何も言わずにじっとしていた。 「……楽しすぎて、過去の嫌な思い出が蘇ってきた」 「変なこと言ってごめんなさい……」 「いや、いい」  アンディは静かに首を横に振った。 「俺が悪いんだ。今までの、ロイドに対する態度にも」 「えっ……?」  突然すぎる言葉に、ロイドは驚きを隠せなかった。するとアンディは静かに口を開いた。

ともだちにシェアしよう!