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警察からロイドへの事情聴取も無事に終わった翌日から、アンディの研究はすぐに再開された。
そんなアンディを、サリーとライルは呆れた表情で見つめている。
「学会も近いので成果発表をいい加減まとめないといけないんですけど、所長……」
ライルは咳払いをしながらアンディを睨む。
当のアンディは、ロイドの肩に頭をもたげながら、作成した資料を眺めていた。
アンディは研究のためと言って、ロイドをずっとそばに置いている。ロイドも最初の数日は常に一緒にいられて嬉しかった。しかし、徐々にサリーとライルの呆れている視線が辛く感じてきた。けれども、アンディがどうしてもと言ってそばを離れさせてくれなかった。
「あの、アンディさん。頑張りましょ?」
「大丈夫だ、間に合う」
「所長……まったく。サリーからも何か言ってくれよ」
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