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第63話 一緒にお風呂※
ご機嫌な叶斗に手を繋がれて浴室に入ると、俺は立たされたまま優しく唇を合わせられた。甘くてうっとりする、焦らす様なキスはゾクゾクして気持ちが良かった。俺は強請る様に舌を絡ませて甘いそれを味わった。
不意に使い慣れたボディソープの匂いがして、後ろから高井が俺の身体を手のひらで洗い始めた。大きな高井の手ひらが俺の身体をヌルヌルとなぞって、敏感な胸の先端を擦るように洗うので、俺は叶斗の口の中へ甘い声を放り込んだ。
「岳、可愛い…。気持ち良い?」
叶斗が俺の耳を舌でピチャピチャと音を立ててなぞりながら、そんな事を囁くから、俺の昂りはもうすっかり持ち上がって腹に届く様だった。
叶斗の指先が俺の胸の先端をつまんだり、押し込んだりすると俺は馬鹿みたいに呻いた。お尻を撫で回して、洗っているのか愛撫しているのか分からない高井が、シャワーを使いながら、不意に俺の窄まりを撫でた。
自分でも自覚するほど濡れ出していた俺の中へ、容赦なく高井の指がクチクチと入ったり出たりして、俺は叶斗にしがみついた。違和感を感じたのは最初だけで、あっという間に俺は高井の長い指を奥まで呑み込んだ。
ああ、何か変。シャワーの飛沫と一緒に、俺の中で高井の指が動き回ってなぞる度に、俺は腰をひくつかせてじっとしてられない。叶斗の手が俺の昂りを撫で回すと、俺は自分でも高井の指を締め付けるのを感じた。
突然指が引き抜かれて、俺は気持ちよさに甘く喘いだ。
「どう?出来た?」
叶斗の声が俺を素通りして、シャワーが止められた。未知の経験に俺はぐったりとして叶斗に支えられていた。高井が浴槽に入ると、俺は叶斗に手伝われて高井に抱きつく様に湯船に入った。普通の家庭用の風呂じゃ二人は狭くて、俺は少し笑ってしまった。
「こう考えると、俺の家の風呂は番い用の風呂なんだなぁ。三人入れるくらいデカいよ。」
叶斗が自分の身体をシャワーで流しながら話した。俺は高井の首筋に頭をのせながら、叶斗のいきり勃ったそれをぼんやり眺めた。…いや、あんなの入らない。俺が動揺してお湯を揺らすと、高井が尋ねた。
「岳?」
俺はその時さっきから自分の身体に触れていた、高井自身をもはっきり自覚して身体を起こした。ああ、こっちもやばい。なのに、高井はぎらつく眼差しで俺を見て言った。
「ああ、欲しくなった?そんな物欲しそうな顔されたら今ここで突っ込みたくなる。」
そう言ってお湯の中の俺の中へゆっくりと指を押し込んだ。絶対有り得ないはずなのに、俺は気持ち良さに仰け反った。
「あんまり攻めるとのぼせちゃうからな?俺先に出て飲み物用意してくるから岳連れてきて。」
そう言って叶斗が出ていくと、高井は俺に指を入れたまま、啄む様にキスして言った。
「なぁ、俺も名前で呼んで。新って。」
俺はすっかり馬鹿になった頭で、高井の指がもたらす快感に呻きながら、名前を呼んだ。
「んっ、…あらた。あっ、ダメだって、あらたっ!」
名前を呼んだ途端に、ぎゅっと抱きしめられて俺の奥へと更に指を送り込まれてかき混ぜられてしまった。苦しいのか気持ち良いのかわからない感覚に引き絞られていた俺に、バタンと浴室の扉が開いて呆れた様な叶斗の声が響いた。
「高井、いい加減にしろ。岳がのぼせるだろ?」
ズルリと俺の中から高井の存在感のある指が出て行って、身体を震わせた俺に呼びかける様に、ご機嫌な叶斗の声が浴室に響いた。
「がーく?ベッド行くよ。これからたっぷり喜ばせてやるからね?」
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