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          「…………」    バイブの動き、僕のナカの最奥をドンドン強く突いてくる、そうだと思えばバイブの先端が円を描くようにうねり、最奥の辺りをくるくるなぞるように刺激してくる。――とはいえ、全部慣れてきた。毎日のことで、僕は身も心も慣れてきている。    もう慣れてきて、しばらく耐えていたらやっと、()()()も出さなくなってきた。――自分の足元に這いつくばった僕の頭を踏み付けてくるケグリ氏は、僕をあざ笑う。   「…ふん、やっぱりなぁユンファ…、どれだけ()()()()()()()()をしようが…お前は人の足元に這いつくばっているのがお似合いの、惨めな()()()なのだよ。」   「――……、…」    これが――這いつくばって靴を舐め、頭を踏み付けられている僕の姿が、オメガ本来の姿…似合っている、らしい。…そうなのかもしれない。 「十条家の血が入ってる私から言わせてもらうとな、…お前みたいに身の程知らずの調子に乗ったオメガは、それこそ大学院なぞに通ってたって、馬鹿そのものにしか見えんぞ。ふん、やっと身の程を知ったんだ、私に感謝しなさい。…」   「…………」    僕を明確に嘲笑うケグリ氏の粘ついた声には、僕が床に這いつくばっている姿を見下ろしていることによる、優越感を覚えたような響きがあった。  十条家――今はなき、アルファの家系の一つだ。  ケグリ氏は自分に、そのアルファの血が入っていることを鼻にかけている。――別にどうでもいいけど。  僕は別に、()()()()()()()()なんて、生まれてこの方一度もしてきたつもりはないのだが。――ケグリ氏は僕が、大学院に通っていたことが気に食わないらしいのだ。  僕がオメガにして大学院にまで通っていたのを、彼はなぜかやけに()()()()()()()()だ、と言って責めてくる。   「…もうわかっているなユンファ…、お前の本質は…ココなのだ。――おまんこだ。」   「…んァあ、♡ ク…ッ」    前にかがんだケグリ氏が、グッと僕のチノパンの上からバイブの尻を押し込んできた。…そしてケグリ氏は、まるで僕に()()をかけるよう――毎日のように、()()()()を言うのだ。   「()()()の本質など、――所詮おまんこなのだよ、ユンファ…お前はおまんこだ。ちんぽなんてつけて調子に乗りおってからに、…このメス奴隷が。」   「…は…ッはぁ、…はい、僕はおまんこです…僕はメス奴隷です…、ご主人様の、メス奴隷です…」    はい、そうですと僕は素直に答える。  耐えろ、今は従え、従順なふりをするんだ、今は――今はこの人を恨まない。   「…ケグリ様のメス奴隷です…、僕は余計なおちんぽのついた、メス奴隷です…」      僕は頭を上げ――ケグリ氏へと笑顔を向けた。     「…僕のような、どうしようもないメス奴隷を飼っていただき、本当にありがとうございます…――。」        全部終わったら          絶対         「はは…、セックスのことしか考えていない馬鹿オメガなので、毎日いろんな方に犯していただけて、僕は今、やっと本当に幸せです…」        ぶっ殺してやるからな――。        “期限”はあと一年半もないのだ。僕は家族のために耐えると決めたんだ。父さんと母さんのために、僕は耐えるんだ。…今は耐えろ――それだけが、僕に唯一残った誇りだ。…彼らを守るためという、…それは、僕がこうなってもなお唯一守り続けてきたプライドなのだ。    この仕事にも慣れてきた。――本当だ。    僕は本当に、こんなことには全部慣れた。  僕は笑ってしまう膝を奮い立たせ、テーブルに手を着きながら立ち上がった。   「…グフフ、いい子だユンファ…」   「…ありがとうございます、ご主人様…、…」    絶対ぶっ殺す――あくまでも借りがあるからだ、じゃなきゃお前みたいな社会不適合者の変態に、僕が従うわけないだろ。        

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