216 / 689

27※モブユン

                「…はぁ……はぁ…」    息を乱し、頬は、体は火照っているのに、空っぽな自分…――僕の体にのしかかり、のす、のす、と僕のナカを行き来する男。  ぬち…ぬち…と僕のナカを堪能し、僕の首筋を、頬を、耳を舐め回す男――んん…と、たまに湿った声がもれてしまう。   「…可愛いなぁユンファ、可愛いなぁ…」   「……はぁ…はぁ…、はぁ…」    僕…何してるんだろ。  どうして、こんなこと…してるんだっけ…――あぁ…そうだ、僕…このおじさんに、体を売ったんだ。  『DONKEY』のお客様――ホテルに来た僕に「辛そうな顔してるね、大丈夫?」と言ってきたこの人は、「悲しいことがあるなら、おじさん聞くよ」…「そうなんだ、可哀想に…知らない人とエッチするのは辛いよね、おじさんが助けてあげるからね」僕の胸をぎゅっと掴んできたその人に驚くと、「いや、高い金払ってんだからさ…エッチしないとは言ってないよ? そんなの駄目にきまってるじゃあん」と笑われた。   「…ユンファ君はあっちこっちでオメガの体を売って生活してるんでしょ? 駄目だよお仕事舐めちゃ、それでお金もらってるんでしょ。でも、今日はラッキーだねぇ。おじさんにいっぱいナメナメされて、お金もらいながら気持ち良くなれるんだからさ……」    僕の体中をベロベロ舐めて「可愛い乳首だ、ピンク色で、でもこんな先っぽ大きくなっちゃったの? ピアスまでつけちゃって、いっぱいいじめられたエロ乳首だ」――「甘いねぇ…だからオメガっていいんだよな、良い匂いで、甘くて、下手な女よりいいんだよ」――「おまんこ凄く濡れちゃってるよ、ユンファ君のマン汁、あまーくて美味しいなぁ」――僕、もう……もういい。もうなんでもいい…どうせみんな同じだ。    こういう人しかいない…――みんな僕のオメガの体を買い、みんなが僕のことをおもちゃにして、抱く。   「…おちんぽ美味しいねぇユンファ」――美味しくない。不味い、苦しい、どうしてこんなのしゃぶらなきゃいけないの。名前呼ばないで、…「ほらもっと奥まで」――苦しい、苦しい、苦しい。…「吐き出しちゃ駄目だろ、お仕事舐めてんの?」    どうして僕、こんなこと…――。   「…ほら、ご褒美におちんぽ挿れてあげるよ。もちろんナマでいいよね? 避妊薬飲んでるんでしょ。こんな、毎日エッチして君、金もらってんだから。」    僕…なんて答えたか、もう覚えてない…――気が付いたら、挿れられていた。…抵抗もしないで、僕はただベッドの上で体を投げ出している。…ただそれだけだ。    「…お馬鹿なオメガ君はなぁ、こうやって…おじさんとエッチしないと、お金が稼げないんだよ…」   「…は……、んっ…ふ、…ふく、…ッ」    唇を塞がれ、ベロベロ舐め回されながら、…ゆさゆさゆさ、と体を揺さぶられる。   「……んん…、…ふ…、んふ…っ」    好きな人と…キス、――無料の唇。  好きな人とのエッチ、…この人、誰だっけ…――誰、でも…いいか…、僕、セックスしないと、お金稼げないから…、馬鹿なオメガだから、    馬鹿なオメガだから…――捨てられたんだ、から。   「…っは、嬉しい…? おまんこにおちんぽ挿れてもらって、嬉しいねぇユンファ君…?」   「…はぁ…は…はい、嬉しいです…嬉しい、おちんぽ嬉しい……」    嬉しい…――と、口角を上げる。   「……お人形さんみたいに綺麗な子だなぁユンファ君は…、こんな美人がまさかウリやってるなんて、世の中捨てたもんじゃないね…」   「んっ…は…、ぁぁ…あ、…ハぁ…ハ…、…うっ」    だめ…――奥、気持ちいい。  腰の裏を持たれ、重点的にソコばかり突かれると、僕、…――体が弓なりに反れる。   「…子宮感じちゃうんだ、いやらしいねユンファ…、ご両親はどうしたの…? ユンファ君が、こんなエッチなお仕事してるって知ってるの…?」   「…あっ…はぁ…は、だめ…ぃ、いいえ…」    お願い…――お願い、…知らないで、見ないで…!   「…まあ親には言えないよねぇ…、おまんこ使って、お金稼いでるなんてね…」   「…はぁ…んっ…む…」    また唇を塞がれて、舌を絡めて――知らないおじさんの背中に腕を回して、…脚を開いて、…セックスをして…――嫌だ。     「……はぁ…はぁ…、…はぁ…、…ぁ…、…ッ」      もう…嫌、…嫌、嫌、嫌、――。     「…はぁ、は、おまんこのナカ出していいの、」   「…はぁ…は…、んん…出して、ください…――いっぱい出してください…、僕のまんこのナカに、いっぱい、ザーメンください……」      助けて…僕このままじゃ、――妊娠しちゃう、     「…はぁ…馬鹿オメガの僕を、孕ませて…お仕置きしてください…」   「…そうだね、ユンファ君みたいなお馬鹿ちゃんは、お客さんにいっぱいザーメン中出しされて、そのうち赤ちゃん妊娠するしかないよ…、わかった…?」   「………はい…」      もう嫌…嫌だ、嫌、嫌、嫌、――妊娠なんかしたくない…!     「…“DONKEY”って店名の意味知ってるかい君、馬鹿、まぬけって意味なんだよ…、はは、ユンファ君みたいに頭の弱い美人はねぇ、可哀想に、悪い大人に騙されやすいから…――ねえ、見た目はこんなに良いのに…、ユンファ君はお馬鹿ちゃんだから、生きるためにはこのエロい体使うしかないんだ…、まあ、いやらしいこと好きみたいだから、肉便器が天職なんだろうね、ユンファ君は…?」   「……はぁ…は…、や…ぁぁ…ん…じ、時間が……もう、アラーム鳴って…」   「いいじゃん、気持ちいいんでしょ? 君にお金払ってんだよ、おじさんは。ユンファ君の体を買ったの! わかった!?」   「…ぁ、ぁあ、…ぁ、は、はい、ごめんなさい、…」      もういや…助けて…――何回するつもり…?     「…ほら、ザーメン顔で受け止めなさい…っ」   「はぁ…は、…ひ、……ッ」      顔にかけないで、シャワーする時間もないのに、…もう嫌…――お願い、…やめて……。       「…今度プライベートでおじさんと会わない…? ユンファ君顔色悪いから、美味しいご飯食べさせてあげるよ」        こんなヤツらばっか…――クズしかいない。…結局みんな、僕のオメガの体(性玩具)が欲しいだけ。みんな死ねばいいのに。           

ともだちにシェアしよう!