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僕が喜びに笑うと、ソンジュさんははたと頭を上げて、僕を見てきた。――彼も何か、嬉しそうな笑みを浮かべている。
「……ふっ…嬉しそうですね、ユンファさん…、…」
「…え…? んふ…、…っ」
そして勢いよく、僕の唇に噛み付いてきたソンジュさんは、僕を貪るようにあむ、あむと大きく、強く僕の唇を食んでくる。――僕は、…その人の両耳を手で挟み込み、彼とは逆の方向に顔を傾けて、唇を返す。
「……ん…、ふ…んぅ…」
僕たちが唇を動かすたびにちゅぷ、ちゅぷと鳴る小さな音…僕こそが貪欲に、ソンジュさんの唇に食らいついて貪っている。――すると興が乗ってきたか、ソンジュさんは僕の口の端、唇のみならず顎を食み。
「……ぁ、……」
僕の首筋を、食む。
生あたたかい彼の唇は柔らかく、唇のうち側の粘膜の湿り気、そのやわく濡れた感触が、僕の首筋をゾクゾクと疼かせる。――れろ、とぬるりとザラついた舌で舐められると、僕の腰から上がぴくりと跳ねた。
「……ん…、ふ……――。」
僕は軽く顎を上げて、そっと目を瞑った。
僕の全身が喜んでいる――ソンジュさんに抱いてもらえると喜んで、全身の肌を粟立たせ、髪の先に至るまで疼き、足のつま先に至るまで期待して熱くなる。…軽く浮いている僕の腰は、彼に体を許していると示し、その人を誘う。
「………、…」
ペロペロと舐められる僕の首筋――僕は顔を横へ向け、ソンジュさんの後ろ頭を撫でる。…そうすることで僕は、もっと舐めて、気持ち良い、とねだっているのだ。
「……ふ、ク……」
しっとりと僕の全身が熱くすすり泣く。…濡れてくる、体の奥底から堪らず濡れてくる。――震える深部から溢れて、僕の全身の肌に、滲む。
僕は、全身でこう言っているのだろう――「お願いします、どうか抱いて…」と。
きゅう…と僕の子宮が期待してうずくまり、痺れてピクピクしている。――すると僕の下腹部が、ぴく、ぴくんと収縮する。
その可愛い唇で、僕の下腹部を――僕の内ももを――僕の、全身を――餌を求める可愛らしい小鳥のように、ついばんでほしい。
――ソンジュさんに抱かれたい。早く、…欲しい。
「……、…」
しかし――ソンジュさんは、ギ、と腕を立てる。
そして身をかがめ、僕の唇にちゅ…と口付けると、グルーミングのように、僕の口端をペロ、ペロと舐めてくる彼は。
「……ふふふ…、やめた。まだユンファさんのことは抱きません…」
「……?」
え…?
いや、こ…――こんなに僕、…正直、こんなにムラムラしているのに、
ソンジュさんはちゅっと僕の片頬にキスをし、す…と後ろへ腰を下ろすよう、僕の足元のほうへ下がっていった。
「……そ、ソンジュさん…、あの…正直……」
抱いて、ほしい――僕、もう…あれだけで、凄く濡れてしまっている。…今だって、腰が揺れているのに。
しかしソンジュさんは、僕の足枷のベルトを緩めて外しながら、「…ふふ…」と愉快そうに笑う。
「…焦らしたほうが、ユンファさん…俺のことを、もっともっと欲しくなるでしょうからね……」
「………、…」
この体の熱を持て余して、僕は平気な顔をできる自信がない。――なんならソンジュさんのことを、ずっといやらしい目で見てしまいそうだ。
「…そ、ソンジュさん…、もう、僕…貴方が、…ほし…」
「まずはお風呂に入りましょう。たくさん汗をかいてらっしゃるから、お風邪を召されないように」
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