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               一旦シャワーを止めたソンジュさんは、僕のお尻の前で両膝を着いて膝立ちになり――「ちょっと脚を開いて…」と囁いてくるので、僕はおとなしく半歩分脚を開く。  するとソンジュさんは、僕のお尻に張り付く濡れたローブをびしゃ、と取り払って僕の腰まで捲り――僕の膣口あたりを、くぱ…と指で開いてくる。   「…ん…? とろとろに濡れてますよ、ユンファさん…」   「…………」   「…どうしてかな…? 俺が欲しかったから、と言ってくださったら…まあ、あるいはね…ふふふ…」    やけに楽しそうなソンジュさんの指の腹が、僕の濡れそぼった膣口をにゅるにゅると撫でてくる。――思わずあっと声が出そうだった、ぴく、と反応してしまったが、なんとか声は噛み殺すことができた。  ソンジュさんの指の腹が、何度もそこのあたりをほぐすよう撫でてくる。僕の膣口はその度、ひくひくとひくついてしまう。   「…俺が欲しいの…? ユンファさんのここ、可愛くくぱくぱしていますよ…」   「…ん、ク…ふぅ…♡」    欲しい、かも…――僕の膝が内側に傾き、もぞ、とお尻をくねらせてしまう。…くちゅくちゅと今度は、膣口の入り口ほんの一ミリくらいを行き来される…というか、ほとんど指先でソコをつつかれているようだ。   「…おかしいな…、もちろん俺は、いま貴方を抱くつもりはないのです。――しかしこれですと、もしや気持ち良くなってしまわれますか…?」   「は…、…ッ♡」    いや、たしかに敏感になってしまったソコをぬるぬると触られていると、気持ち良くなってしまう。このままじゃ、欲しい、というので頭がいっぱいになりそうだ…――期待している僕の子宮はじんわりと痺れて、ツーンとして、キュンキュンしはじめている。自然と僕の視界は狭まり、僕の目は今もう、うっすらと涙の膜を張っている。    僕を抱く気がない…? 本当に…――?   「……俺が欲しいと言わない…ということは、どうやらユンファさんも()()()はないらしいようなので…、できる限り、気持ち良くなられないように努めましょうか…、…」   「…ふぁ…♡ んく、…」    つぷん、と言葉とは裏腹に、ソンジュさんは僕の膣内に二本の指先を挿入してきた。ぞくん、と腰が跳ねる――かたかたと僕の腰が震え、ぬぷぷ…と深く入り込んでくる彼の指をきゅうっと締め付けてしまう僕は深くうなだれ、片手で口を塞ぎ、――正直、ソンジュさんの言葉の意味がわかっていない。   「…可愛い声出ましたね、ユンファさん」   「…は…っあ、ご、ごめんなさい……」    気を抜いていた僕は、指摘されて眉を顰める。  ――我慢しなきゃ、と手の下でも更に、唇に力を込める。   「…本当にそそられる、可愛い声なのになぁ……」    と、しっとりした声で言ったソンジュさんは、指の根元まで咥え込んだ僕の膣の、その奥のほうにある僕の子宮門の入り口をしきりに、その指先でやさしく引っ掻いてくる。   「…んっ…♡ …ッ♡ …ッ♡ …ッ♡」    駄目、また声、…じわ、じわ、と引っ掻かれるたび訪れる快感に、ビク、ビク、とたひたび大きくお尻の筋肉がビクついてしまう。   「…チッ…()()()()、こんなたっぷり中出ししやがって…、子宮門に溜まってるこれ、全部アイツのザーメンだろ…――グゥゥ゛…っ俺のユンファを身のほども弁えず孕ませようっていうのか、お前の劣等遺伝子など、ティシューに包まれ捨てられるのがお似合いだ……」   「……は…♡ く、ふぅぅ…♡」    ――もどかしい。  いくら男性の長い指とはいえ、さすがに僕の弱い子宮口までは届かない。それこそ子宮が下がっているときでもない限り、僕が欲しいところにはこれじゃ届かない。――欲しい…、欲しい、奥に欲しい…子宮口めちゃくちゃに突かれたい、僕の子宮、激しく揺さぶってほしい。    太ももを擦り合わせたとき、コプン…と、奥の方から、愛液が決壊したようにたっぷりと出てきた感覚がした。――するとソンジュさんは、何か嬉しそうに。   「…お…凄いな…、愛液が溢れてきた……」   「…は…♡ はぁ…っい、いやらしくて、ごめんなさ……」   「え…? はは…別に、いやらしくてもいいじゃないですか。…ポジティブな意味で…たまらないという意味で、最高にそそられる、マジでホット、セクシー、官能的すぎて鼻血出る、そんな貴方も本当に最高、素敵、お美しい、本当に可愛い、という意味合いで――奥から愛液いっぱい出しちゃうなんて、いやらしいね、ユンファ……」   「…………」    どうしてか、そういう意味で“いやらしい”とソンジュさんに言われると――嬉しい。…が、そこまで言われると逆に薄っぺらく思えなくもない。         

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